8月に亡くなったジョエル・ロビュションは、テレビで料理番組なども担当して知名度も高く、多数の料理本を書いているが、この一冊というなら『Tout Robuchon』。写真もイラストもないので最初はとまどう人も多いだろうが、フランス料理のほとんどの食材をとり上げ、ベーシックなものから少々手の込んだレシピまで、その下準備や調理の手順、コツ、調理時間などが詳細に書かれているので、台所に置いていろいろと参考にしたいものだ。隣のレシピ欄で、ロビュション風子羊のシチュー(630号)やウサギ肉の南仏風(812号)を紹介したこともある。
『Le meilleur et le plus simple de la pomme de terre』もおすすめだ。ジャガイモの詳しい歴史、各種類に適した調理法に続いて、スープ、サラダ、ジャガイモが欠かせないメイン、ジャガイモを使った付け合わせの順に、試してみたいレシピがずらりと並ぶ。ジャガイモの付け合わせというと、マッシュポテト、フライドポテト、ソテーくらいで済ませている人も、一挙にレパートリーが広がるだろう。(真)