「欧州文化遺産の日」は公共の施設だけではなく、一部企業も社屋を公開。サンローラン、バレンシアガ、グッチなどの高級ブランドを持つケリング・グループも、セーヴル通り40番地の本社社屋の門戸を開放します。
1632年に建てられた広大な庭をもつ施療院は19世紀に「レネック病院」となり、肺病の治療に秀でた病院として知られ、2000年まで病院として機能していました。2010年から6年かけて大工事を行い2016年にケリング・グループの本社として使われるように。
17200㎡の敷地は、欧州文化遺産の日のテーマ「持続可能な文化遺産」にふさわしく、庭は殺虫剤や除草剤を使わずに養蜂箱を設置し、動植物の多様性を尊重。病院だった頃の中庭を可能な限り再現したというしたという中庭も見ものです。同社は普段から節水、ゴミのリサイクル、社員食堂でも健康的な食事に配慮しているとのこと。
ケリング・グループを設立したフランソワ・ピノー氏はパリの中心地に「ブルス・デュ・コメルス ピノー財団コレクション」を開くなど、コンテンポラリー・アートのコレクションでも有名です。「欧州文化遺産の日」のために特別に準備された見学コースは、まずは入口正面の礼拝堂内、コンテンポラリーアーティストEdith Dekyndt 個展「ARIA OF INERTIA」から始まります。
バレンシアガの本社部分では、創始者のクリストバル・バレンシアガ本人の手によって創られた服がアーカイブから特別に出され、展示されます。同じ会場では、繊細で慎重な服の修復を行う人たちの作業を見て、話を聞くことも可能です。この二つの展覧会は、この週末のために企画されたもの。どうぞお見逃しなく。
KERING
Adresse : 40, rue de Sèvres , 75007 Paris , Franceアクセス : Vanneau
URL : https://www.kering.com/fr/groupe/culture-et-patrimoine/journees-europeennes-du-patrimoine-2022/
9/17(土)は10h-22h(入場は21hまで)。18(日)は19hまで(最終入場は18h)。