秋の夜長、クラヴサン (チェンバロ)が聴きたくなったらルイ・クープラン。甥のフランソワ・クープランのクラヴサン曲のような、典雅さや技を尽くしたポリフォニーは見られないが、しみじみとした落ち着きの中に歌が流れるのがルイのよさ。
彼はクーラント、サラバンド、ジーグなど舞曲の形をとった130近い小曲を書いたが、組曲としてまとめられていないので、演奏家が自分の好みで構成して演奏する。クリストフ・ルセのルイ・クープラン集はこれが2度目、1652年に製作されたクラヴサンから表情豊かな色合いを引き出している。(真)
Harmonia Mundi/18€前後(2枚組)。