芸術における性的なもの -作品の創造力と受け手の想像力の接点- 2001-04-15 本 0 すでに1947年、その第二作『La Corde raide』に、「ピカソのせいで、滑稽にならずに画家になることはもはやできない」と書くクロード・シモン。1970年の著書『Orion aveugle』には68年(!)に描かれたピカソの作品を挿入するシモン。1997年の『Le Ja [...]
ポジティブで強いエネルギー。 LES ANNEES POP 2001-04-01 アート 0 > 1957年から68年にかけての作品を集めた展覧会がポンピドゥ・センターで開催されている。50~60年代といえば大量生産、大量消費の波がそれまでにないほど大きくなった時期。皆生きるのに貪欲で、何でも実験的に試みようとしていた。音楽、美術、建築、デザイン、映画など、約400 [...]
(南)が推薦する3月のシャンソン。 2001-04-01 シャンソン 0 ★★★ Henri Salvador 昨年の後半、新作アルバム “Chambre avec vue” が大ヒットし、最優秀歌手賞と最優秀アルバム賞を受賞したアンリ・サルヴァドールの久々のパリ公演。ボサノバのファンにもぜひお勧めしたい。 仏海外県ギアナ出 [...]
MC.Solaar vs V.Hugo –「悪」対決!– 2001-03-15 本 0 ラップ界のゲンスブールといわれるMCソラーと、19世紀仏文学で最も偉大なおそらくは仏文学史最後の偉大なアレクサンドラン詩人ユゴーの異種対決。 ソラーのニューアルバム『Solaar pleure』は善と悪の戦いを語る。ユゴーの『La Fin de Satan』は、創世記、アダム [...]
ピカソ、92年のエネルギー。Picasso Erotique 2001-03-01 アート 0 ピカソの作品はこれまでに何度となく目にしてきたが、”Picasso Erotique” は、断片ずつでしかなかったそれぞれが大きな円を描き、全体像としてきれいに閉じる、そんなエキスポジションだ。 ここには直接「性」に関わる作品ばかりが集められている。1 [...]
(南)が推薦する3月のシャンソン。 2001-03-01 シャンソン 0 ★★★★ Marie-Paule Belle 数少なくなった左岸歌手マリ=ポール・ベルが、3年前に他界した先輩歌手バルバラの珠玉の作品を歌う。二人ともセーヌ左岸のキャバレー “レクリューズ” でデビューしただけあって、ピアノの弾き語りなど共 [...]
21世紀フランス恋愛小説? 2001-02-15 本 0 ●Aurore 一見たわいのない恋愛小説に見えるこの作品、「愛とは…」というアフォリズムのステレオタイプが周期的にあらわれるこの作品。その真の独自性はこのような表面的、典型的な恋愛小説調子にあるのではなく、その背後にある独特の微妙さにある。それはあまりに繊細であり [...]
ノマドな芸術家たち。Paris pour escale 2001-02-01 アート 0 先年、国際美術展「流動するグローバルシティ」や「パリジャン」を企画した中国人批評家フー・ハンルーとエヴリーヌ・ジューアノのキュレートで実現した現代美術展で、選抜されたのはパリに一時滞在として立ち寄っている (?) フランス人以外の作家ばかりである。 戦前からパリはあらゆる異邦 [...]
(南)が推薦する2月のシャンソン。 2001-02-01 シャンソン 0 ★★★★ Angelique Ionatos ギリシャの現代詩を主に自ら作曲して歌うアンジェリク・イオナトスは、カラスの神秘性とメルクーリやパパスの野性味を備え、ギリシャ悲劇を演じる女優のよう。激しい情熱を秘めた天性の美声は黒曜石の鋭利な輝きを放ち、ステージでの気高さがファンの [...]
ロベールの大作家辞典 2001-01-15 本 0 ●Le Robert des grands ecrivains de langue francaise この辞典は、様々な辞書を出し、その綿密さと厳格さで定評のあるロベール社が、辞書の形をとって、フランス文学—フランス語で書かれた文学—の多様性、豊かさを [...]