ファラオとは、どんな存在だったのか? “Pharaon” 2004-11-01 アート 0 200点以上の展示品の約半数がカイロのエジプト美術館から貸し出された、フランスでは滅多に見られない展覧会だ。 会場入口には、18歳で亡くなったツタンカーメンの巨大な彫像が設置されている。涼やかな笑みをたたえた少年王には、観音菩薩像のような優美さと中性的な美しさがある。歴代のフ [...]
彼女は独り、刺繍が救い。”Brodeuses” 2004-10-15 アート 0 『Brodeuses 刺繍する女』は、良い映画を観たな~、と満足感に浸れる作品だ。17歳で身ごもってしまったクレールが、さあどうやって生きていこうかと、それだけの物語なのだが、そこにいろんなことが詰まっている。 実家を出てスーパーのレジ係として生計を立てながら独り暮らしをする [...]
憂愁たる日本の瞑想。 2004-10-15 本 0 ●Philippe Forest “SARINAGARA” 本書はフィリップ・フォレストの三作目の小説だ。1997年にフェミナの処女作賞をとった『L’Enfant eternel』とそれに続く『Toute la nuit』(1999)は、4歳 [...]
静かにそこにあるだけで幸せな黒や黄色。 Serge Poliakoff “La saison des gouaches” 2004-10-01 アート 0 フランスに帰化したロシア人抽象画家、セルジュ・ポリアコフのグアッシュ展。 1900年にモスクワの富裕な家庭に生まれたポリアコフの人生は、1917年のロシア革命で一変する。著名な歌手だった叔母とロシアを逃れ、ギター弾きとして放浪した後、1923年にたどり着いたのがパリだった。そ [...]
Marie Claire 2004-10-01 本 0 女性向け月刊誌 “Marie Claire” は1937年に創刊されたが、第1次大戦前に廃刊になり、1954年10月に復刊。そこで50周年記念号が出版された。現在フランス国内の発行部数は約40万部、日本版など世界20カ国で毎年4400万部を売り尽くす勢い [...]
しんがっき じしょをかって がんばろう 2004-09-15 本 0 フランスの新学期は辞書の新版が出版される時期で、日本の『大辞林』と『広辞苑』に相当するLarousseとRobertという二つの辞書は、新しい単語や意味などを加えた新版を出している。 1955年に初版が発行された岩波書店の『広辞苑』がやっと第五版、1988年に初版を出した三省 [...]
オヴニー体育 2004-09-01 本 0 ローランギャロスから始まり、ユーロ2004、ツール・ド・フランス、そしてアテネオリンピックと、スポーツイベントが続いたこの2004年夏。スポーツ観戦のためにプラズマテレビの売り上げも増えたという。 本書はこの春、まったくタイムリーに出版されたものだが、著者はスポーツを専門とす [...]
Voici 2004-08-01 本 0 フランスでもMagazine peopleと呼ばれるゴシップ週刊誌が大売れだ。買っていくのは主に20代から40代の女性だという。雑誌販売店のミシェルさんが4冊選んでくれた。Paris Match(発行部数約60万部)も入っている。「Paris Matchは高級なイメージだが、王 [...]
「形の前にリズムがある」 Aurelie Nemours 2004-08-01 アート 0 今年94歳のフランス人抽象画家、オーレリー・ヌムールの一大回顧展が、ポンピドゥ・センターで開催されている。 ルーヴルの美術学校で、美術史という知的理解から絵画に入ったヌムールは、卒業後、実践を目指して、ポスターで有名なグラフィック作家、ポール・コランに師事した。第2次大戦対戦 [...]
オヴニー理科。 2004-07-15 本 0 ●Avant le Big Bang 文学教授と神経外科医の兄弟による記憶に関する本を3月に紹介したばかりだが、今回は、理論物理学と数学で博士号をもつ兄弟の本を紹介しよう。 本書は、空間と時間が誕生したビッグ・バン以前の世界、その「原点」は何か? という宇宙の究極の神秘を解明 [...]