「ブラック・フライデー」の特別セールが、北米と同じく、フランスでも始まった。フランスではこれを利用する商店や客と「消費過多を促し環境に悪影響を与える」とボイコットするふたつの動きがある。
北米では例年、11月の第4木曜日が「サンクス・ギヴィングデー」。その翌日がブラック・フライデーとされ、これを機に年末商戦が始まり割引率も高い。
このセールの習慣は、フランスには2014年に北米から導入された。ル・フィガロ紙によると、導入以降このセール期の消費は増加にあり、2018年にはブラックフライデー前後の1週間が、フランス人が最も物を買う一週間となった。一番多い分野は衣料品、次に電子機器、その他、となっており、18-25歳が利用する率が最も多く、富裕層にこのプロモーションを利用する人が多い。
同時に反対の声も強いのがフランスだ。同じくル・フィガロによると、70ほどのブランドが不参加を表明。複数の環境団体は、昨日は郊外Amazon社の倉庫入口を封鎖しトラックの出入りを一時不可能に、今朝はパリ近郊の本社前とリヨン近郊の倉庫で抗議活動に出た。
ブラックフライデー禁止を求め、抗議に参加する国会議員もいる。反対派は、Amazonはトラックでの輸送が多く環境に悪い、従業員の労働条件が悪い、フランスで納税を怠っている、などの点を理由に象徴的に抗議の対象としている。「消費は減らすが、質のよい消費」を標榜しているのも、近年の環境に敏感な若者の傾向だ。