春待つ、2月。パリ植物園の大温室で蘭の展覧会。Mille et une Orchidée
粉雪が舞う日もチラホラ、まだまだ寒さが続く2月のパリ。けれどこの時期は、パリ植物園の大温室が、一年でたった4週間だけ、“千と一輪の蘭の花”で美しく飾られる季節でもある。フランスと蘭、は少し意外な組み合わせのような気もするが、パリ植物園ディレクターのエリック・ジョリー氏によれば、じつはフランス人と蘭には深い関わりがあるそうだ。
19世紀頃まで蘭は栽培が不可能であったため、植物園など特別な場所でしか目にすることができない貴重・高価・ミステリアスな花だった。
しかし、1900年にフランス人植物学者ノエル・ベルナールが、土の中で蘭の硬い種皮を破り、自然に発芽を促すカビ(Rhizoctonia リゾクトニア)の存在を発見。それをきっかけに、フランスおよびヨーロッパ 各国で蘭の栽培と一般販売が急速に普及し、今日の人気へと至っている。
会場であるパリ植物園の大温室は、1936年に建築家ルネ・
それでも蘭の成長に適した気温20度、湿度60%程度になんとか保たれた大温室の中に一歩足を踏み入れると、
また、野生の森を再現したかのようなさりげないBGMは、
大温室で束の間の春気分を味わったあとは、引き続き蘭の写真展、
蘭マニアだけでなく、パリの長い冬で凍った心身をあたためたい!
Mille et une Orchidées
2月27日まで
Grandes Serres du Jardin des Plantes : 57 Rue Cuvier 75005
10:00~17:00(最終入館16:45)
休日:火曜日 料金(大温室&写真展):7ユーロ(割引 5ユーロ)
Jardin des plantes
Adresse : 57 Rue Cuvier, 75005 Paris , Franceアクセス : Gare d'Austerlitz/Censier/Jussieu
URL : http://www.jardindesplantes.net