ブリュッセル、トゥールーズで好評を博し、現在パリで開催中の巡回展「BéBés animaux」。
その名の通り、主役は動物の赤ちゃん。彼らがいかに誕生し、生きることを学んで自立に至るかを、遊びながら観察するエキスポだ。「naissance 誕生」「menaces et protections 脅威と保護」「apprentissage 学び」「fonction vitales 生存に不可欠な機能」「développement発達」「autonomie 自立」の全 6エリアで構成。ゲームやマルチメディアを駆使した展示だ。
例えば「naissance」は誕生前に焦点を当てたエリア。ふと見ると子供たちが四つん這いになって進んでいた。背中には黄色いボールが乗っている。「これはヒキガエルの卵。蛙の気持ちになり、落とさぬように進むゲームです」とスタッフ。資料を見ると、これはパパ蛙とある。蛙にもイクメンがいるのか。誕生にはまず親の苦労があるというのは、人間も動物も一緒なのだ。
「fonction vitales」エリアには、筒の先に隠された匂いでママを識別しながら進むゲームが。どこからか「臭い…」という声が漏れ聞こえたのはご愛嬌。また誕生直後の動物が行動を始める様子を集めた映像集には、あらためて野生の本能の神秘に感じ入った。
会場全体にはたくさんの剥製が所狭しと並ぶ。可愛いような、でも短命で剥製になって気の毒なような複雑な気持ちもする。とはいえ、ぬいぐるみではごまかさず、ほぼ本物の剥製を集め展示するあたりに主催者側の本気度を感じる。対象は2~7歳とあったが、もっと小さい子も大きい子も一緒になって楽しんでいた。(瑞)
Cité des Sciences et de l’Industrie
Exposition BéBés animaux (2017年8月20日迄)
30 avenue Corentin Cariou 19e
M°Porte de la Villette 01.4005.7000
火~日10h-18h (日曜は19h迄)月休
9€ /25歳未満、65歳以上7€/ 2歳未満無料
www.cite-sciences.fr