6月6日、全仏オープン男子シングルスの決勝戦。スペインのラファエル・ナダル選手がスウェーデンのロビン・セーデリング選手を6-4、6-2、6-4のストレートで下し、同大会5度目の優勝。女子は5日、イタリアのフランチェスカ・スキアボーネが初優勝。
●イスラエル軍の船団だ捕に抗議運動
イスラエルによるガザ封鎖に反対してガザへの人道支援物資を輸送中の6隻の船団がキプロス沖の国際水域内でイスラエル軍によって5月31日にだ捕され、死者9人を出した事件が、国際社会の反発を招いている。フランスでも、抗議デモがパリ、ストラスブール、リヨンなど各地で。だ捕された6隻の船団に乗っていたフランス人9人を含む682人はイスラエルに一時収監されていたが、6月3日までに国外退去となり帰国した。5日にはアイルランドのパレスチナ支援船がガザに向かったが、イスラエル軍にだ捕され、乗船者は国外退去に。国連はガザ封鎖解除ならびに事件に関する国際調査団の派遣をイスラエルに要請しているが、同国は拒否。
●人権擁護人関連法案、上院審議で大揺れ
上院は6月3日、「人権擁護人」創設法案を民衆運動連合UMPと中道派の賛成多数で可決した。野党は採決を拒否。この法案は、現行の「共和国調停人」に替わる人権擁護人を新設し、安全倫理委員会CNDS、差別撤廃と平等のための高等機関HALDEならびに「子供擁護人」の役割を吸収統合するもの。野党は反対、与党内でも意見が分かれている。上院は2日、UMP議員の提出した、子供擁護人を人権擁護人に吸収しない修正案を可決したが、翌日、政府の修正案を受け入れた。人権侵害、差別などを受けた人はだれでも人権擁護人に提訴することができる。法案は今後国民議会で審議される。
●不法労働者、新オペラ座前に座り込み
5月27日以来、オペラ・バスチーユの正面階段を占拠している不法労働者約160人は、6月3日に警察によって強制排除されたにもかかわらず、この場所に戻ってきて座り込みを続けている(8日現在)。彼らは労組などの支援を受けて、昨年9月から労働許可証発行基準の明確化を政府に求める運動を行っている。ベッソン移民相は11月に、5年以上の在仏、1年以上の勤務、雇用約束書という基準を含む通達を出したが、この通達は県によって適用がまちまちであるため、労働者らはより明確な基準を求めている。
●学校の時間割見直しは2014年から
シャテル教育相は6月7日、幼稚園・小中高の時間割編成改革についての検討委員会を創設。週4日制/5日制、課外活動の増加、夏季休暇短縮などについて検討される。フランスでは長期休暇が多く、授業日数が年144日しかないために、1日の授業時間が長すぎて生徒に負担がかかりすぎるとの批判が以前からあり、改革が必要とされている。委員会は1年後に答申を出すが、教育省は2013年までの教育要項を定めているため、改革実施は2014年から。一方、教員削減のため、クラス当たりの生徒数増加、代用教員になるべく教員資格未取得者を採用、教員研修をバカンス期にする、補助教員の削減などの方策を大学区に送っていたことが5月31日に各紙で報道され、教職員組合は一斉に反発。
●エミレーツ航空、エアバス32機を発注
アラブ首長国連邦のエミレーツ航空は6月8日、超大型旅客機「エアバスA380」32機を正式発注した。総額93億ユーロ。A380の納入が遅れ、損失を出し続けているエアバス社には朗報。また、同日、フランス、ドイツ、スペイン政府が新型機A350XWB開発にそれぞれ14億ユーロ、10億ユーロ、3億5千万ユーロを融資することで基本合意した。A350XWBはボーイング社787ドリームライナーへの対抗機種として開発されているワイドボディ旅客機で、2012年試験飛行、13年に納入開始が予定されている。
●6月8日、オンラインギャンブル開始
6月8日、フランスにおけるオンラインギャンブルがスタート。関連法案の4月最終成立を受け、オンラインギャンブル規制局ARJELがオンラインギャンブルを運営する民間企業(スポーツ関係8社、ポーカー7社、競馬2社)に認可を与えた。TF1が運営するサイト「EurosportBet」のほか、これまでネットギャンブルを独占していた国営のフランスセーズ・デ・ジュとPMU(競馬)もサイト刷新や他社と提携した新たなサイトで対抗する。