“tutoyer(tuを使って話しかけること)”
は家族、友人、会社の同僚など、親しい間で使われる。あまり親しくない人、年上や目上の人には “vouvoyer (vousを使って話しかけること)” がふつう。小さい子供には “tutoyer” でいい。駅の構内などで警察官がアフリカやアラブ系の若者を呼び止めて “Tes papiers ! ” などと身分証の提出を求めているのは、どこからみても差別。
では最近渡米したサルコジ大統領が、オバマ大統領に対して “On te dit…” あるいは “On te fait confiance…” などと “tutoyer” したのはなぜだろう。サルコジ大統領、国内の公式発言では、閣僚や代議士に対して常に “vouvoyer”。オバマ大統領、英語では “you” としか言えないので、彼らの親密度は疑問符のままだ。察するに、地域圏選挙で大敗したサルコジ大統領、”tutoyer” しながらオバマ大統領との親密度をアピールし、オバマ人気に便乗しようとしたのだろう。まさか差別ではないだろうし…。(真)