2月1日、ハンドボール世界選手権の決勝戦がクロアチアのザグレブで行われ、フランスがクロアチアを24対19で下し、8年ぶり3度目の優勝を果たした。
●〈ヴァンデ・グローブ〉はデジュワイヨが優勝
2月1日、単独無寄港世界一周ヨットレース〈ヴァンデ・グローブ〉で、ミシェル・デジュワイヨが大西洋岸のレ・サーブル・ドロンヌ港にゴールして優勝した。84日3時間9分は同レース新記録(11月9日に同港をスタート)。12月にはヤン・エリスが負傷してオーストラリア海軍に救出されるハプニングがあった。
●大学改革に抗議するスト・デモが拡大
大学教員の資格変更、教員養成制度改革などに反対するストやデモが2月2日から始まった。全国の主要大学は2日から無期限ストに入り、大学教員組合によると、2日には45%の教員が参加。5日の全国の主要都市でのデモには学生も加わり、組合によると5万人(警察発表では3万6000人)が参加。大学改革案には大学の自治運営を推進し、学長の権限を強化、教員の資格が2009年1月から国家公務員でなくなることが盛り込まれている。教員は資格変更によって雇用が不安定になると反対。また、初等・中等教育教員養成学校(IUFM)改革については、教員養成課程が実質的に現行の3年から5年に延長されることで教員採用数が減ることに反対している。ペクレス高等教育相は9日、調停者を任命し、教員組合との協議期間として2カ月設けるとした。
●クシュネール外相の暴露本、物議をかもす
ベルナール・クシュネール外相がアフリカの保健問題の顧問として利益を得ていたという、ピエール・ペアン著の『Le Monde selon K.』が2月4日に出版され、物議をかもしている。この本によると、外相の友人が経営する民間企業が2002年から2007年にかけてガボン、コンゴ両政府と保健制度改革のための顧問料として460万ユーロの契約を結んだ。外相は友人の企業の顧問だったことは認めながらも、「ペアンのいうような顧問料は受け取っていない」「これは中傷だ」と強く否定している。
●労組、サルコジ大統領の違約を非難
労組CFDTは2月4日、サルコジ大統領が、製鉄世界1位のアルセロール・ミタル社のガンドランジュ工場(モーゼル県)での雇用維持の約束を果たさなかったとして、「2008年2月4日、N.サルコジの約束がここに眠る」という墓碑を工場入口に建てた。1年前に同社が595人の雇用削減を発表した直後、大統領は同地を訪れ、工場の操業を維持するために国が支援すると約束したが、この1年間なんらの対策も取られておらず、595人のうち180人は配置転換先が決まっていない。地元の社会党上院議員によると、ガンドランジュ工場の下請け企業を入れると、3500人の雇用が脅かされているという。
●大統領、テレビで政府の政策を説明
サルコジ大統領は2月5日夜、TF1、France2などの記者の質問に答え、90分にわたってこれまでの様々な改革について説明するとともに、新政策を披露。公務員削減策の続行、企業誘致を促進するため2010年度からの事業税廃止、最下層の納税者の所得税を免除する可能性などについて説明し、雇用維持や購買力上昇のための対策について労組と2月18日に話し合いをする用意があるとした。野党は新たな政策は何も示されなかったと批判している。
●グアドループとマルチニークでゼネスト
物価高に抗議して1月20日からカリブ海のフランス海外県グアドループで労組や市民運動の集合体〈LKP〉が主導するゼネストが始まり、官公庁、企業、学校、スーパーやガソリンスタンドが閉鎖されて経済活動がまひしている。イヴ・ジェゴ海外領土閣外相は2月4日、食品など100品目の必需品の価格を10%下げることで大規模小売業者と合意したと発言した。しかし、法定最低賃金の1.6倍までの低額給与の引き上げについては10日、フィヨン首相が給与引き上げを国の予算で行うことを拒否したため、現地の労使交渉が長引きそうだ。マルチニークでも5日からゼネストが始まった。