Lapin saute aux champignons
秋になるとウサギがおいしくなってくるし、八百屋にはさまざまなキノコが並ぶようになる。そこでウサギのソテー、キノコ添えです。
ウサギは大きめのものを買い、八つに切り分けてもらおう。おいしいレバーも忘れずに持って帰りたい。キノコは予算に余裕があったらセープやジロール、そうでなかったらプルロットやマッシュルームでもかまわない。一人100グラムはほしい。
ウサギの肉に、押しつぶしたニンニクをまんべんなくこすりつけ、塩、コショウを振る。ウサギを並べても重ならないような底広のソトゥーズやココット鍋に、オリーブ油をたっぷりとってウサギを炒めていく。両面にきれいな焼き色をつけたい。中火。最後にレバーも入れ、やはり焼き色をつける。
ウサギの肉とレバーを取り出し、余分な油を捨てる。ここへ大きめに切り分けたベーコン100グラムと薄切りにしたタマネギ2個を加える。しばらく炒めたら、湯むきして小さく切り分けておいたトマト3、4個、皮付きのままのニンニク3片、ブーケ・ガルニ、白ワイン200ccを加える。木のへらで混ぜ合わせながら、鍋の底にこびりついているうまみを溶け込ますようにしたい。
ぐつぐついってきたらウサギの肉とレバーを戻し、ふたをして40分ほど煮込んでいけばできあがり。焦げつかないように火は弱火です。ここまでを前日にやっておき、食べる直前、キノコを炒めるという時に温め直す方が、ソースが肉やレバーにしみわたり、うまさ倍増。だから少人数でも多めに作っておいて後悔なしの一品です。
ワインは、ミネルヴォワのようなまろやかでいながらこくのある赤ワインがよさそう。もちろんボルドーやボージョレの銘酒もおすすめ。(真)
1キロ半くらいのウサギ、ベーコン150g、キノコ400g、タマネギ2個、トマト3個、ニンニク5片、ブーケガルニ、辛口の白ワイン200cc、オリーブ油、塩、コショウ
●girolle (chanterelle)
ジロールは、6月から10月にかけて採集される黄色からオレンジ色がかった上品な味わいのキノコ。産地にもよるがキロ8€前後から。ほかのキノコにもいえることだけれど、なるべく小さめを買いましょう。さっとバター炒めしてからオムレツの具にするとうまい。ウサギ肉や子牛肉の付け合わせにも最適。生のままをハーブをきかせたビネグレットソースにマリネしてサラダにするのもいい。
●cèpe (bolet)
セープはアミタケ科のキノコで、やはり7月から10月にかけて採集される。cèpe de Bordeauxと呼ばれるものが八百屋に並んでいる。9月中旬になると、tête de nègreという小さくてずんぐりしたものが出てくる。これは美味。値段は大きさや新鮮度でさまざまだがキロ15€前後から。水洗いすると水を吸ってしまって味が落ちるので、湿らした布巾で丁寧に汚れをぬぐうのがいちばんだ。若くて新鮮なものはそのまま薄く切ってサラダにしてもいいが、炒めたり焼いたり火を通すと味が生きてくる。とろりとしたポタージュにするとうまい。大きいものは、傘の裏に挽き肉などを詰めてオーブンで焼いてもいい。
●pleurote
プルロットは枯れ木に生えるヒラタケのこと。最近は栽培が盛んになってきて一年中手に入るし、値段も5€前後と手ごろになった。プルロットは大きくなると固くなってしまうので、小さめの若いキノコがねらい。洗ったり布巾でぬぐったりする必要はなく、そのまま調理できるのも、時間のない人には便利。マッシュルームよりは歯ざわりもよく、炒めたり、オムレツに入れたり、詰め物にしたりといろいろな料理に使ってみたい。
●キノコの炒め方
ジロールはそのまま、プルロットは大きかったら二つに裂く。セープは厚めに切っておく。
なるべく大きいフライパンに、オリーブ油をとる。キノコを加え、塩、コショウ。水気を飛ばすように強火で炒めていく。軽く色がついてきたら、細かくみじんに切ったエシャロットとニンニク少々を加えて混ぜ合わせ、しばらく炒めたらできあがり。最後に刻みパセリを散らしたい。一年中手に入るマッシュルームも同じ要領で炒めます。(真)