『Vivre me tue』、『Filles uniques』と最近立て続けに主演作品が公開され、その演技が高く評価されている女優がシルヴィー・テステュだ。32歳。 映画とは無関係の、あまり裕福ではない家庭で、男の子のように育ったテステュだが、「13歳の時、シャルロット・ゲンズブールが演じる厚かましい女の子の中に自分を見つけました。そして、あの女の子は何もないのに、映画の中で存在している、と思ったのです」。格別の容貌に恵まれていなかったこともあり、フランスでの映画デビューは遅れたが、1997年にドイツで最優秀女優賞を受賞する。フランスでも、その役者根性と役柄になりきってしまう演技力が次第に認められ、2001年にはセザール賞の新人女優賞。今春封切られた 『Stupeur et tremblements』では、3カ月にわたる特訓で鍛えられた日本語をみごとにこなしていた。 「この作品が最後になるのでは、という印象を常に抱いています。監督を失望させたくないのです」(真) |
シナピ監督『Vivre me tue』の1シーン。 “A 13 ans, je me suis reconnue dans l’éffrontée de Charlotte Gainsbourg. Je me suis dit, cette fille existe au cinéma alors qu’elle n’a rien.” |