●A・デュマ、パンテオン入り 『三銃士』、『モンテクリスト伯』などの作品で世界中に知られるアレクサンドル・デュマのパンテオン入り(73人目)が、シラク大統領のイニシアチブで決まり、11月29日、生まれ故郷ヴィレール・コットレ町の墓地を出た遺骨は、彼が晩年を過ごしたパリ近郊のモンテクリスト城で一泊。翌日、上院で共和国のために闘ったことへの賛辞を受けた後、夕方、荘厳なパンテオン入り。パンテオンに向かうスフロ通りでは、130人の俳優たちがデュマの作品の一シーンを演じた。 ●消防士4人死亡、1人行方不明 11月29日夜、ドローム県のロリオル町近くの高速7号線で、事故処理に当たっていた消防士たちに時速150km(制限速度90km)で暴走する乗用車が突っ込み、3人が即死、2人は下を流れている川にはじき飛ばされた。そのうちの一人は、翌日死体で発見されたが、もう一人は行方不明のままになっている。車を運転していたのはリヨン市の元市議(81)で、過失致死の容疑で逮捕された。 ●デビスカップ、フランス無念の涙 男子テニスの国別対抗戦デビスカップで2年連続優勝を目指すフランスチームは、11月29日からパリのベルシー競技場でロシアチームと決勝戦を争った。二日目のダブルスにも勝ち、2勝1敗で最終日のシングルス2試合に挑んだが、まず、グロジャン選手が世界ランキング第3位のサフィン選手にストレートで敗れ、続くマチュー選手もユズニー選手に逆転負けし(6-3、6-2、3-6、5-7、4-6)、ロシアが初優勝。「勝つよりも負けて学ぶことが大。1、2年後には、もっと素晴らしいチームにしたい」とギ・フォルジェ主将。 ●エイズは衰えを知らない 12月1日は、今年で15回目にあたる「エイズと闘う国際デー」。エイズは、現在もアフリカや東南アジアを中心に猛威をふるい、世界で4500万人がエイズに感染している(この1年間だけで200万人増)。エイズで亡くなった人は1年間で300万人、毎分6人が死亡していることになる。フランスでもエイズに対する警戒心がゆるんだせいか、年に3、4000人が新たに感染し、感染者総数は12万人。国際デー当日は、〈Act Up〉などエイズと闘う協会のメンバー1000人あまりがパリでデモ。《Politique seculitaire, catastrophe sanitaire 治安強化政策は公衆衛生の破局に通じる》などのプラカードを掲げ、サルコジ内相の治安強化法が施行されると、売春婦たちは隠れて客をとらなければならなくなり、これまで以上にエイズにかかる危険性が増大することを訴えた。 ●女子滑降の女王、モンティエ選手 ソルトレークシティー冬季五輪の女子滑降で金メダルに輝いたキャロル・モンティエ選手(29)は、12月6日、カナダのレーク・ルイーズで開催されたワールドカップ・スキー・シリーズの滑降でも優勝し、第一人者の実力を示した。 ●パリ市の来年度予算 12月9日、パリ市の来年度予算案が市議会に提案された。それによると、予算総額は今年度の5.7%増しの58億ユーロ。保育所に新たに750人の幼児を受け入れる態勢を整え、そのために保母さんなど135人を新採用する。幼稚園、小学校8校を開校する。ホームレスのための緊急宿泊施設に800人分許容数を増加し、既存の施設も改善する。道路の清掃に従事する人員を120人増やす、などが主な柱になっている。 |