酔っ払ってベルヴィル近くを散歩していて、いつの間にか、真っ青な海が描かれた壁と椰子の木で作られたカウンターが伸びているアフリカレストランに迷い込んだ。翌日の予約を入れてその日は退散したが、出直してみると、やっぱり気取らずサンパなお店であった。
気軽な定食屋の雰囲気が漂う店内、くわえタバコに金色の爪、大きな帽子のマダムが、昔から友達であったかのように
“Ca va?” 親切に料理の説明をしながら、アップテンポなアフリカンミュージックをかけてくれた。
コンゴ・カメルーン・セネガルの料理がずらりメニューに並んでいる。中でもここのスペシャリテは、Poulet DG(120F)で、バナナとトリ肉をスライスして、ピリ辛に炒めた夏にぴったりの1品。また、牛肉とピーナッツを6時間かけて煮込んだCondre(100F)もおすすめ。いっしょに出された唐辛子ソースをお好みでトッピングして自分好みの辛さに調節できる。
付け合わせにはバナナのフライがおすすめ。ここのバナナは少々陰干しされているのでぬめりや水分が少なく、サツマイモのてんぷらのような懐かしい味わいが口の中に広がり、思わず母を思い出す。
ほかに、軽い前菜のAvocat Crevette(30f)やトマトソースでいただく魚やチキンのシンプルなグリル(各100F)もある。どれもメインはボリュームがあり二人で一皿を分け合えば十分。いろいろ味わおうと思ったら、通う回数で勝負。
週末は従業員みんなで得意のダンスを披露してくれるそうだ。(三)