●「ハリー・ポッター」にファン殺到 50カ国語に翻訳されて世界中の少年少女に愛読され、これまでに6600万部 (フランスだけでも125万部) を売り切った「ハリー・ポッター」シリーズの4冊目が、10月28日フランスで発売された。パリだけでも15軒の書店が28日零時を待ちながら大キャンペーン。これまでの30Fのポケット版が、今回は120Fのハードカバーになり「メディアと一体になった商売」という批判の声も強かったが、父母付き添いの少年少女が押しかけた。10万部を刷った出版元のガリマール社は、クリスマスには売り切れるのではとホクホク顔。 ●ルイス・フェルナンデーズ、PSGに復帰 フランスのサッカークラブでは5億Fという最高額の予算にもかかわらず、7試合連続勝ち星がなく、フランス選手権で中位以下の低迷を続けるパリ・サンジェルマンチームPSGが、12月2日、スダンチームに5-1で大敗。フィリップ・ベルジェロ監督は退陣し、新監督にルイス・フェルナンデーズ氏 (96年にはPSGを率いてクラブ対抗欧州カップを獲得)が就任。 ●「シャルル・ドゴール」災難つづき フランス海軍の誇り、原子力航空母艦「シャルル・ドゴール」は、滑走路が短すぎたりなどの設計ミスが重なって竣工が遅れに遅れ、最終的な建造費は200億Fに達した。ようやく処女航海に出たものの、カリブ海でプロペラのひとつが破損し11月22日、トゥーロンに帰港。12月5日、このプロペラを製造した “L’Atlantique Industrie” のCGT (労働総同盟) 代表者は「プロペラに欠陥があることはみんなが知っていた」と爆弾発言。このプロペラは直径6m、総重量19トンの巨大なもので、1998年初頭にSiar (軍備産業サービス) の専門家たちが「問題がありそうだ」と指摘していたこともわかった。12月1日未明、このプロペラの設計図が保存してあった倉庫から原因不明の出火、設計図は焼失している。 ●EUで動物性飼料禁止 12月4日、EUの農業担当閣僚理事会で、動物性飼料を来年の1月1日から6カ月間禁止することが決定された。魚粉は、英国やアイルランドの強い要求で、反芻動物 (牛や鹿の類) 以外の飼料として使うことが許可された。また30カ月以上の牛を対象に、屠殺直前に狂牛病にかかっているかどうかのテストを実施することも決定されたが、フランスを例にとると、毎年食用にされる牛600万頭のうち、250万頭だけがテストの対象、などの疑問点が残った。12月10日は、イル・ド・フランス精肉業者連盟主催で、狂牛病で売れ行きが落ち込んだ牛肉の名誉挽回をはかって、パリのリュクサンブール庭園でステーキ無料試食会。1.6トンの牛肉が、この試食会に押しかけた2000人の胃袋へ。 |
●荒れたニースのEU首脳会議 近い将来、EU圏をハンガリー、ポーランドなど東欧にまで広げ、現在の加盟15カ国が27カ国になった場合の諸問題を討論するために、12月7日から11日未明までニース市でEU首脳会議が開催された。開催前日の6日には、連帯を基調とした「もう一つのヨーロッパ」を要求して、欧州各国の労働組合やグローバリゼーションに反対する団体など、主催者によると10万人、警察当局によると5万人が抗議デモ。「ニース市でこれだけの規模のデモは1968年の5月以来だ」という声も。またイタリア、スペイン国境では、この集会に参加しようとしていた数千人がフランス入国を拒まれた。 ●カルフール、幕張に進出 12月8日、フランス第1位、世界第2位ののハイパー “Carrefour” が千葉市幕張地区に日本1号店をオープン。アジアでは、中国、韓国、台湾、タイに続くもの。日本人に人気のフランス製化粧品や食料品に力を入れる方針だ。 |