干ダラを食べたくなったら、ポルトガルのレストランに足が向く。5年前の “ポルトガル特集” の時に紹介したことがある店だが、今でも、リスボンの下町アラファマの狭い坂道にあるレストランで食べているような雰囲気がある。 前菜はカルド・ヴェルデ (30F) がいい。ジャガイモをベースにした薄いスープに細く切られた緑のキャベツが入り、チョリゾ・ソーセージがひと切れ浮いている。あっさりしていながら、病みつきになる味だ。「キャベツはポルトガル産なんですよ」とサービスしてくれたお兄さん。ポルトの朝市には、専用の機械で千切りにしたキャベツだけを売っている店が何軒か出ていた。マール酒をかけて焼いたチョリゾ (35F) もうまい。 メインの干ダラ料理は、Morue au four (55F)という、塩出しした干ダラをオーブンで焼いたものが気に入っている。たっぷりとトマトソースがかかったものと、焼いて皮をむいた赤と緑のピーマンがのっているものがある。どちらもシンプルな材料の組み合わせで、干ダラの噛めば噛むほど深くなる味わいが生きている。お皿の底に敷いてあるオリーブ油が香り高いアクセント。この油に、添えてある揚げポテトを浸して食べるとうまい! ほかには Morue “a Braz” という、ほぐした干ダラ入りのオムレツもぜひ試してみたい。ワインは銘酒ダンの赤を飲んだけれど、汗ばむようになってきたら、かすかに発泡して爽やかな白、ヴィーニュ・ヴェルデです。 (実) |
*Chez Luis : 92 rue de la Reunion 20e 01.4370.3323 無休 |