OVNI 401 : 1997/9/15 N° 401 1997-09-15 ■ ローマ法王を囲んで百万人 8/18~24日ロンシャン競馬場でのカトリック教会主催「世界青年の日」(JMJ)に初日は30万人、最終日には100万人と、予想外の若者達の集合ぶり。ヨハネ・パウロ二世の「愛」の言葉に耳を傾け、同胞・外国人同志の一体感に陶酔。失業、家庭の崩壊、人間性を欠いた都市生活といった現代の孤独の中で “灯台守” 法王にすがる?■ 現代版シンデレラの死ダイアナ元英皇太子妃(36)はサントロペで新しい恋人ドディ・アルファイド氏 (41、エジプト人億万長者の息子で映画プロデューサー)と数日過ごした Le Monde (97/9/2) SERGUI 後、8/30日深夜パリのコンコルド広場にあるホテル・リッツから車でアルファイド邸に向かい、ゴシップカメラマン (伊語パパラッチ) 7人にオートバイで追われセーヌ沿いのアルマ橋トンネルの壁に激突、 4時に病院で死亡。アルファイド氏、運転手(41)も死亡、ボディガードは重傷。運転手は当日非番の同ホテル警備員で、時速180km以上で飛ばし、 アルコール濃度1.75gの酩酊状態 (9/9日、抗うつ剤も摂取したことが判明)。 9/2日検察庁はカメラマン6人と通信社の運転手1人を過失傷害致死、緊急援助義務違反で訴追後釈放。 2人に出国禁止と記者証の返還を命じ、保釈金10万フランを要求。 チャールズ皇太子との結婚から離婚、恋愛に至るまで私生活をパパラッチに追跡されながらも慈善活動に励んだダイアナ元妃。王室のカラを破った”民衆のプリンセス”を死に至らしめた大衆誌の行き過ぎへの批判と、 大衆の覗き見趣味への罪悪感、 「王室批判」が複雑に絡み合い、 6日、百万人以上の民衆と王室、世界中の市民が「英国のバラ」ダイアナの棺を見送る。■ 新学期ニュース4日制のオート・セーヌ県のある小学校では新学期(9/4)より10日早い8/25日始業。政府は通学児を持つ所帯の半数、約300万所帯に児童1人1600F給付。■ ビズタージュ取締り法案グラン・ゼコールや有名校で行われる悪質な新入生いじめ(bizutage)の習慣に対し、 9/3日閣議は取締り法案(懲役 6カ月、罰金 5万フラン) を承認。■ 仏テレコム株の31%を市場公開 9/8日政府は、仏テレコム株の31% (20%公開、7.5%を独テレコム株と交換、社員に3-4%)を今秋公開する案に同意。98年に増資し、国際市場で他社と対等な位置を確保することを目指す。 ■ ジョスパン首相、移民公約果さず9/3日政府はヴェイユ報告に基づきパスクワ・ドブレ法を廃止せず、ビザを要する外国人受入人の宿泊証明書の市長への提出(拒否の場合、県知事に書類が回る)を維持。不法滞在者の勾留期間を10日から14日に延長。一方、亡命者の受入れ範囲を広げ、仏国で出生の外国人児童に18歳で自動的に仏国籍を与え、申請すれば16歳でも取得可能にする等の移民法案を承認。■ クリスチャン・ブランAF総裁辞任 2年前からAFの財政再建に尽くしてきたブラン総裁は、国際戦略としてAFを民営化し外資を導入するべきと、 9/2日ジョスパン首相に食い下がったが、政府が動じないため5日辞任。■ 踏切でタンクローリーと列車衝突 9/8日11時50分、ドルドーニュ県ポール・サント・フォワの踏切で、遮断機を無視した重油3万リットル搭載のタンクローリーがボルドー発の列車に衝突し、タンクが炎上、車両内で13人焼死、39人負傷。踏切番の家も焼失。全国に踏切が17,800あり、踏切での衝突が列車事故の主要原因になっている。■ 人種発言でメグレ市長に判決 2/30日付け独紙Berliner Zeitung のインタビューで「人種には相違があり…移民達はお金をもらうために滞在する」と語ったカトリーヌ・メグレFNヴィトロル市長に、9/8日エクス・アン・プロヴァンス大審裁判所は、執行猶予3カ月と5万フランの罰金判決。上告の構え。 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。