民衆運動連合(UMP)の国会議員3人がスイスの銀行に資産を隠していた疑いで、パリ検察局の予備捜査の対象となっている。リュシアン・ドゴシ国民議会議員、ブルーノ・シド上院議員に対しては11月13日、ベルナール・ブロシャン国民議会議員については18日に予備捜査が開始された。前者2人は、親がスイスの銀行に開いた口座を相続しただけで、すでに追徴金を支払って決着していると言明。一方、実業家でもあるブロシャン氏の口座は定期的に入金があり、残高は100万ユーロに上る。同氏はフランスの税務署に申告しており、不正はしていないと発言している。カユザック元予算相のスイス口座資産隠し事件がきっかけで、2013年10月に設立された公職透明性機関(HATVP)が閣僚、国会議員、地方自治体首長らの資産申告を審査しており、申告に疑いがあるとして上記3人の容疑の調査を司法当局に依頼したため、予備捜査となった。