いいレストランの基準は人それぞれだが、私の場合は、手頃な価格でおいしいものが味わえて、ハッピーな気分になれたら何よりと思う。最近行ったレストランのなかで、コストパフォーマンスが高く、満足度も高かったのがココ。平日の昼なら日替わりの前菜+メインで16€、メニューから前菜+メイン、あるいはメイン+デザートを選べば19€、3品なら24€。夜または週末の場合は、2品で23€、3品で29€となる。
ところで店名の由来は、かつての慣習で、陶器のピシェで給仕されたワインを消費した分だけ支払うというシステムから。残ったワインに糸をたらし、どのくらい飲んだかを量るのだ。当然、この店では〈à la ficelle〉でワインを飲むことも可能だし、グラスでの選択も多くて嬉しいかぎり。友人はMorgonを、私は給仕係の女性のお気に入りというCanon-Fronsac(ともに4.5€)を選んだ。Canon-Fronsacは、すぐ隣のSaint-Emillion同様、ふくよかで余韻も長く、とても気に入ったので次も頼むことになりそうだ。
本日の日替わり前菜はズッキーニのファルシで、メインはヤリイカのポワレのスパゲッティ。レモングラス風味のウイキョウの細切りが詰まったズッキーニは野菜たっぷりで健康的。香ばしくさっと焼かれたイカは柔らかく、ゴマ油の風味が新鮮だ。
本日の日替わり前菜はズッキーニのファルシで、メインはヤリイカのポワレのスパゲッティ。レモングラス風味のウイキョウの細切りが詰まったズッキーニは野菜たっぷりで健康的。香ばしくさっと焼かれたイカは柔らかく、ゴマ油の風味が新鮮だ。
メニューから選んだ前菜のキノコとアンディーブのタタンは、ロックフォールチーズとアネットのソースが絶品で舌を巻いた。メインには豚肉のピカタ。マリネされた豚肉がとても柔らかく食べやすい。添えられたマッシュポテトはバジリコの風味が加わり一層味わいを増している。デザートには、隣の席のムッシューが目を細めて平らげていたモンブラン風サブレを注文。さくっとしたサブレ生地の上にマロンクリームと生クリーム、その上に崩したメレンゲがのったゴキゲンなデザートは、ひと口で隣のムッシューと同じ境地に。
生鮮素材を駆使した料理とおいしいワイン! ビストロはこうでなくっちゃねというお店です。(里)
生鮮素材を駆使した料理とおいしいワイン! ビストロはこうでなくっちゃねというお店です。(里)
La Ficelle
Adresse : 16 rue Frémicourt, 75015 paris , FranceTEL : 01.4577.6607
月〜土 9h-23h、日月休。