昨年12月、フランスの保険会社AXAが一般1200人と18歳から25歳の350人のフランス人を対象に、運転中の携帯電話使用について調査を実施。その結果が4月29日に報告された。
走行中に携帯を使用する人は全体の34%と、2004年の18%から比べると約2倍。若者の間では57%にも及んだ。そして走行中の携帯使用者中の42%が〈ハンズフリー Kit mains-libres〉を使用せず、20%がSMSを送受信している。
フランスでも運転中の携帯操作は違法で、検挙されれば135ユーロの罰金と3点の減点が科せられる。しかし「ちょっとだけだし見つからないだろう」、「時速20キロにも満たないから」などといった誘惑条件が重なってついつい携帯を使用して、検挙される例が後を絶たない。つい先日も携帯を使用しながら高速道路を走行していたトラックが、死者2人の事故を起こしている。運転手は時速90キロで走行中、事故直前の数分間に5回の通話と29通のSMSの送信、19通の受信をしていたという。事故現場にブレーキ痕(あと)がないことから、事故の瞬間まで携帯を使用していたと推測されている。このような例からも、運転中のSMSは非常に危険な行為だ。
一方、通話に関しては、ハンズフリーの新製品が続々登場。友人たちの間では今やイヤホンマイク派も減少し、主流はBluetoothだ。一度設定すれば携帯を車内に置きエンジンをかけた瞬間から、着発信はカーナビに自動的に表示される画面上から操作ができるのだが、ハンドルから手を離し画面を注視する行為には危険が伴うので、ハンドル部分にリモコン装着することでその欠点をなくしている友人もいる。
このようなシステムは、交通事故を避ける上で極めて有効なので、メーカーにはその開発に力を注いでもらいたい。(和)