かつては多くの芸術家たちが暮らした通りとして、もしくは映画『勝手にしやがれ』のラストシーンの撮影地としても知られるCampagne-Première通り。
ここに食事時ともなるとわさわさと人が集まる、にぎやかなビストロを見つけた。見逃しそうな小さな間口ながら、中に入ると温かな雰囲気があふれる気取らない店。ディナーの予算は40€~50€くらいだが、ランチならば、前菜+メインまたはメイン+デザートで18€、3品22€という手軽さも人気の秘密だろう。
ランチは、前菜もメインもデザートも日替わりで2種類ずつから選べる。友人と2人で訪れたので、前菜もメインも1つずつ違うものをオーダーし、シェアすることにした。名前から想像したのとはまるで違っていて驚いたのが、ウッフ・ブルイエ(スクランブルエッグ)。卵の上に、パルメザンとルッコラ、マッシュルームとラディッシュのスライスがこんもりのって彩りも美しい。もうひとつの前菜、ジャガイモのポタージュも、こってりとしたコクがありながら、ジェノバ産のオリーブオイルをあしらい軽く仕上げてある。
メインの2品もボリュームたっぷり。豚肩肉の蒸し煮は、紫キャベツとワインビネガー風味のソースがかかっていて、意外にあっさりと食べられる。白身魚のソテーには、紫色の小さなアーティチョーク、artichaut poivradeと根菜パネ、ジャガイモのピュレにラタトゥイユが添えられ、食べがいあり。これらのお供には、マダムおすすめのトスカーナの赤ワイン、Passeraをグラス(6€)で頼んだのだが、これが飲みやすくて嬉しいサプライズ。
2皿ですっかり満足したので、今回はデザートはパスしたが、目の前の台でバスクのチーズにジャムや果物をのせている様がとてもおいしそうだったので、次回はきっと試すことになりそうだ。もうひとつ、パリのレストランでは珍しく朝食が食べられる(8h-)とのことなのでこれも試したい!(里)
Le Cette
Adresse : 7 rue Campagne Première, 75014 Paris , FranceTEL : 01.4321.0547
月~金12h-14h30/19h-22h30。土日休。