「パピエ・ローズ」と呼ばれていた、フランスの運転免許証が一新された。 日本の頑丈に仕上げられたカードタイプと比べると、フランスの 「パピエ・ローズ」はピンクの厚紙3つ折りで、1/3を占める所持者情報部分にのみ、家庭でもできそうなパウチ加工が施されている。大切にしないと、すぐにボロボロになってしまうような代物だった。
それがカードタイプに大変身! この新免許証を手にした人は、感動と同時に「えっ? こんなに小さくなっていいの?」と思ったに違いない。ICチップも導入され、しかも無料だという。 すでに
9月16日以降の交付分よりこの免許証になり、旧免許では無期限だった有効期限が、カテゴリーAとBは15年となった。 新免許証は、郵送されてくるが、その際、暗証番号も送付され、インターネットから免許点数の確認までできるらしい!
一方、旧免許証との交換時期は、 今年の1月19日から9月16日までに免許を取得した人は2014年中に、それ以前に取得した方は2015年以降2033年1月19日までに、徐々に行われていく。その詳細は県庁からの連絡待ちだという。
この新免許証発行の目的は、偽造免許証のまん延防止と不正行為の撲滅、情報管理の向上が挙げられる。フランス国内では、旧免許証の何と15~20%に不正行為があると報告されている。不法行為の横行はEU各国でも深刻で、2006年に欧州議会で、新型免許証をEU圏内で統一することが定められた。EU27カ国で今年1月から適用されるようになり、フランスも足並みをそろえた形だ。
ところでこの新免許証開発を一任されたのは、この分野では大手のGemalto社。カルト・ブルーは勿論のこと、カルト・ヴィタル(保険証)、パスNavigo、携帯電話のSIMカードまで取り扱い、今度は免許証。「フランス国民がすべてお得意様」とホクホク顔だ。 旧免許証に郷愁感を抱くフランス人が多いが、私は、早く交換したい!(和)
ぐんと小型になった 新免許証。