パリの北東130km、電車でおよそ1時間に位置するアミアンは古くから藍やベルベットの生産、水運で栄えた町。ナポレオン戦争や第一次世界大戦など歴史の舞台にもなってきた。パリの近くにありながらも、ピカルディ語という地方言語が存在し、独特の文化を形成してきた。
ユネスコ世界遺産に指定されたフランス最大級の大聖堂、そして町の北部をめぐる運河は有名だ。だが、それだけではないようだ。
アミアンで半生をすごし、この地で亡くなったSF文学の父、ジュール・ヴェルヌも「賢くて落ち着いており、親しみやすくて、教養深い町」だと絶賛している。何があるのだろう。一足先に「文化の秋」を探しに行ってみた。(康)