
© The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. / Licensed by ADAGP, Paris 2026
Andy Warhol, La Ligne et l’Image
美術家の人となりを見ようとすれば、油彩や水彩画ではなく、デッサンを見るのが一番だ。線だけのデッサンは色や他のもので誤魔化すことができないから、人柄がそのまま出る、とよく言われる。2020年、パリの装飾美術館で米ファッション誌「ハーパーズ・バザー」の展覧会があったとき、一番印象に残ったのが、この雑誌にイラストを載せていた、イラストレーター時代のウォーホルの作品だった。華奢でおしゃれで、気の弱さと脆さも感じさせた。のちに美術界のスーパースターとなったウォーホルのイメージと全く異なっていた。
今回の展覧会は、その時に感じた意外性の延長線上にある。デッサンを通して見たウォーホルは思ったより「普通の人」で、地味さもある。メディアでの露出度が高いウォーホルにうんざりしていた筆者は、とにかく見てみないとわからないと思い出かけたのだが、期待していなかっただけに満足度は高かった。
テンペラ画「スウィングする子供たち」は、子供が描いたような絵だが、色も線も洒落ている。鼻をつまむ少年のデッサンは、一見アール・ブリュットにも見えるが、とぐろを巻くようなエネルギーはなく、抑制がある。紐で束ねた紙幣、キャンベルスープ缶の上に乗せた足のデッサンは上手いが、これくらい上手い美術家はいくらでもいる。ウォーホルの「華」と才気と、彼が生きていた時代と場所を一番感じたのは、印刷したちぎり絵の上にドラァグ・クイーンの写真をセリグラフィーにして重ねたシリーズだった。(羽)2027年1月10日まで
Musée du Luxembourg
19 rue de Vaugirard 6e
museeduluxembourg.fr
毎日 10h30-19h (月-22h) 14€/10€

Musée du Luxembourg
Adresse : 19 rue de Vaugirard, 75006 ParisURL : https://museeduluxembourg.fr
毎日 10h30-19h (月-22h) 14€/10€
