
仏映画『Grand Ciel』は建設現場を舞台に、労働者の葛藤を描く心理サスペンス。畑明広監督の初長編作品だ。オヴニーには映画学校フェミス在学中の2009年に登場していただいたが、その後着実に夢に向かって邁(まい)進、世界三大映画祭が招待する監督となり再登場!ワールドプレミアとなったベネチアでお話を伺った。
映画の着想源
「きっかけはある事件の記事。工事現場で労働者が失踪し、誰も気づかず、二日後くらいにに死体が発見されたことに衝撃を受けました。気づかなかったのか、気づかないふりをしたのか、隠したのかとか色んなこと考え、そこからストーリーが浮かびました」
ジャンル映画(心理サスペンス)への傾倒
「サスペンス好きなので故意にやってます。ベタですけど韓国映画からは良い影響を受けたと思います。カット割りも怖がらず大胆にするなど、フランス語でよく言う「見える演出」も、以前より躊躇せずできるようになりました」
工事現場という舞台
「子供の頃、立ち入り禁止の工事現場に入りましたが、幽霊屋敷より怖かったです。自分の声が別人の声のように響いたり、影が大きく映ったり、迷子になったり。脚本を書き始めた時にそういう感覚が、僕の作りたいストーリーと合うのではと思い、照明や音もそのように作り込みました」
外国映画を作ること
「外国の文化の中で、外国語で映画を作り、不自然でないものにするのは、そう簡単にできることではないと思います。コツはないのですが、いつも思うのは観察することの大切さ。偏見の目で見ず観察をし、他者や多文化を理解することを心がけてます」
主演のダミアン・ボナールさん
「完璧に脚本を覚えてくる努力家ですが、直感的な俳優でもある。いるだけで絵になる存在感があり、このキャラクターにぴったりでした」(聞き手:瑞)




