Encornets à la persillade

小イカ calamar や中イカ encornet は、年中魚屋の店頭に並んでいるが、おいしくなるのは10月から2月にかけて。生を刺身やカルパッチョにしたり、さっと焼いたり、バスク風に煮こんだり、揚げたり、パスタに混ぜ入れたり、大いに楽しみたい。身が厚めで透明感があり、薄い皮がはがれていないものをえらびたい。身が白っぽく、くにゃっとしているものは避けたい。オサムブルコギという韓国風イカと豚肉の甘辛ソースいためを紹介したが、今回はシンプルに焼いて、ニンニクとパセリの香りをまぶしつける南仏風だ。
米は、といでからいつもの水加減で炊けばいいのだが、ぼくはオリーブ油大さじ3杯とローリエの葉1枚、塩少々を入れて香りをつけることにしている。炊きはじめたところで、付け合わせとソースを兼ねる赤ピーマン炒めの下準備。赤ピーマンは種をとってから1センチ幅に細切り、玉ネギも薄切り、チェリートマトは湯むきにする。イカ用にニンニクをみじんに切る。大さじ山盛り1、2杯はほしい。パセリもみじん切りで、大さじ3杯用意する。
下ごしらえ(コラム参照)ができているイカは、胴を切り開き、水気をキッチンペーパーで丁寧にぬぐう。ワタが入っていた側に格子状に切れ目を入れ、4cmx7cm大の短冊に切る。足は二つに切り分ける。
ライスを蒸らす頃合いに赤ピーマンにとりかかる。鍋にオリーブ油をとって中火にかけ、玉ネギをしばらくいためたら、赤ピーマンを加えてさらに5分ほどいため、チェリートマトを入れて混ぜ合わせ、塩、コショウ。
フライパンにオリーブ油をとって中強火にかけ、熱々になったところでイカの胴、足、エンペラを入れ、色が白っぽくなったらニンニクを混ぜ入れる。ニンニクの香りが立ったら、今度はパセリを加え、塩、多めにコショウを振りかけて大きく混ぜ合わせる。皿に盛り、ライス、赤ピーマン、レモンを添える。ニンニクやパセリの香りが新鮮なイカのおいしさを引きたてる。ワインはタヴェルなどの南仏産のロゼはどうだろう。(真)
4人分 :イカは大きさ次第で3、4杯、赤ピーマン2個、玉ネギ中1個、チェリートマト20個ほど、米、レモン、オリーブ油、ニンニク、パセリ、塩、コショウ
Préparer des encornets

中イカを買って魚屋に 「プレパレ、シルヴプレ!」とたのめば、下ごしらえしてくれるだろう。自分でというのなら、まず胴と足のつながっている部分に指をさし入れ、ワタごと足を引き抜く。胴についているエンペラを、引っぱってはずしていくと、同時に皮もむきとることができる。胴の軟骨を引きぬく。目の下に包丁を入れて、足についているワタを切り落とし、くちばしをとりのぞく。胴と足とエンペラを冷水で洗って水気をぬぐえば、下ごしらえ終了。下ごしらえしたイカをタッパーにおさめ、冷蔵庫に入れておけば翌日までは大丈夫だが、その日のうちに食べるとひと味ちがう!



