
7月の英公式訪問時にマクロン大統領が約束したバイユーのタペストリーの大英博物館への貸し出し(来年9月から)に反対署名運動が巻き起こっている。このタぺストリーは、ノルマンディー公ギヨーム2世が1066年にイングランドを征服した物語をつづった、長さ70mの刺繍画で、11世紀に制作された大変貴重なもの。現在はバイユーのギヨーム征服王センターに保管・展示されている。
アート雑誌を主宰するディディエ・リクネール氏が7月13日にオンライン署名運動のサイト「Change.org」で署名運動を開始。8月22日までに5万2000筆が集まった。バイユー美術館の専門家も、タペストリーはもろく輸送中に破損するリスクがあるため、貸し出しをやめるよう求めている。それに対し、大統領府の担当者は、今年初めの専門家の鑑定によると、タペストリーは「輸送できないことはない」と主張した。今後も議論が続きそうだ。
