ヴァンヌの町の常設魚市場のまわりには、他の魚屋さんや、ワイン、パン、チーズやハチミツなどの専門店やレストランが軒を並べている。市が立つ水・土などは、歩くのもままならないほどの人混みだ。そんななか、魚市場の前に、白ワインやビールのグラスを傾けている人々のいるテラスがあった。店名はずばり 「魚屋のカフェ」。メニューの黒板にはカキやムール、焼きイワシなどと書いてある。日ごろの魚不足も重なって、何がなんでもそこで食べたくなった。
晴天となればテラスも店内もいっぱいだ。1人で3人分くらい働く給仕のポレットさんに席が欲しいとアピールを続ける。魚市場が終わるのか休憩か、長靴に前掛けをした魚屋さんが入ってきてはグラスにロゼや白を注いでもらって市場へ戻ってゆく。誕生日か何かを祝うのか、「シャンパーニュ一本とグラス6個!」と注文する魚屋さんもいる。
注文からカウンターでミュスカデ(3.5€)でイカリング(6.7€)をつまめるまでに20分はかかったが、なんかヴァンヌっ子の仲間入りをした気分だ。店内では生ガキ(6個8€/12個15€)とムール・マリニエール(13.90€)を食べている人が多かったが、タラのフィッシュ・アンド・チップス(16.90€)や、サーモン料理、熟成バヴェット(16.90€)などもある。
イワシは12センチほどのものだったので、頭から丸ごと食べた。結局カウンターもぎゅうぎゅうだったが、隣のおじさんとワインをおごり合い、ヴァンヌのいいランチになった。次回は市場の反対側にある店Le P’tit Belonでも食べてみたい。(六)
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特集記事もあわせてお読みください。
ヴァンヌとモルビアン湾。
〈その1〉ヴァンヌの町。
〈その2〉ヴァンヌから島へ。(ユネスコ登録プロジェクト、カキを養殖場に食べに行こう)
ブルターニュ公の海辺の城、スシニオ城。
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魚市場の反対側にある、Le P’tit Belon。
黒板に書かれたメニューも。
● 魚市場(常設) Halle aux poissons :
2 Pl. de la Poissonnerie, 56000 Vannes
Tél : 02 97 62 59 00
火、水、金、土曜の8h – 13h。
● マルシェ(常設)Halles des Lices:
4 place des lices Vannes
Tél : 02 97 62 59 00
火〜日、8h – 14h。
Café de la poissonnerie
Adresse : 21 place de la poissonnerie, 56000 Vannes , FranceTEL : 02.9747.1558
火〜土 ランチのみ。