1982年から数年間マイルス・デイヴィスバンドで演奏して注目されたギタリストがジョン・スコフィールド。彼ならではの、独特のねばるようなフレージング、どこかずらしたハーモニーとかが好きだったのだが、その後はフュージョンものが多くなって、ちょっと遠ざかっていた。
昨年、ECMから70歳にして初のソロアルバム(写真)がリリースされたというので聴いてみた。すごくいい、いつの間にか全曲聴き通していた。彼自身によるバッキングギターにのって、少なめの音でとつとつと歌っていく。『My Old Flame』のようなジャズスタンダード、ローリングストーンズの演奏で知られる『Not Fade Away』、カントリー風『You Win Again』…。どこまでもクリアーでいながらけっして冷たくならないECMならではのサウンドも五つ星だ。
今回のパリ公演は残念ながらソロではないけれど、力強いタッチで今注目されているピアニスト、ジョン・カウハードやコントラバスの名手ヴィンセンテ・アーチャーなどを従えてのカルテット。スコフィールドのギターの音色をたっぷり楽しムことができる一夜になるだろう。次はソロを聴かせてほしいなあ!(真)
と、New Morningのコンサートについて書いてきたのに、もう完売!ECMの新盤、あるいはYoutubeでカルテットの演奏を楽しんでください。