夕方その宿に着くと、80代とおぼしきご夫婦と息子さんに迎えられた。ヴァルフは、県道206号沿いの、人口1300人弱の村。特に観光名所もないが、料理がおいしいホテルがあると聞いて、夕食と一泊を予約した。
メニューを開くと、まず「鹿赤ワイン煮、Schupfnudeln(ジビエにそえるジャガイモのパスタ)添え」が目に飛び込んできた。さらに読み進めば雌鹿ステーキ、鹿のコートレット、「猪のソーセージ+キャベツ2種添え」まで、ジビエが何皿もある(20ユーロ前後)。魚は鯉のフライ、サンドル、チュルボ。タルト・フランべ5種、ベジタリアン料理まで。 子牛のロニョン(腎臓)フランベや、リースリング(地元白ワイン)のソースをかけた白魚なども看板料理のようだ。
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3人で子牛レバーのクネル、イノシシのソーセージ、シュークルートを注文。上から撮った写真ではわかりにくいが、シェフの寛大な性格が表れたかのような豪勢な盛り!イノシシの粗挽きソーセージは、白いキャベツや赤すぐりソースのほどよい酸味と絶妙にあう。付け合わせの白キャベツはシュークルートと見かけは同じだがワインなしで調理し、さらに焼いてある。紫キャベツは栗がたくさん入っている。この5km北にはキャベツの都といわれるKrautergersheim村もあり、シュークルート祭りも行われるほど、この一帯はキャベツ一大生産地。おいしいはずだ。 「子牛レバーのクネル」(写真上)はふんわりしたつくねのようだが、レバーが大きめに刻んであり、味付けもまろやか。
ワインはグラスは3ユーロ台から。主菜一皿だけにしたがお腹いっぱいに。聞けば、レストランで働く9人のうち、7人が家族。暖かく、驚きと魅力に満ちたレストランだった。 (集)
Hôtel Restaurant & Spa "Au Soleil"
Adresse : 114 rue Principale, 67210 Valff , FranceTEL : 03 88 08 92 58
URL : http://www.hotelausoleil.fr
ホテルは26室、2年前に改装し近代的。一泊80€〜(部屋はダブル。一人泊+15€)。18€で屋内 (夏は屋外も)プール、サウナ、ハマム使用可。最寄りの鉄道駅はBarr か Obernaiで8kmほど。ストラスブールからは32km。