昨年はサンサーンスの没後100年でフランスの音楽界は大騒ぎだったが、今年はセザール・フランク生誕200周年(1822 – 90)なのに、彼の曲をとり上げるコンサートがほとんど見当たらないのはなぜだろう。
フランクも天才ピアニストとして若くして脚光を浴びたが、その後はもっぱら教会のオルガン弾きの職に専念していた。ところが60歳前から67歳で亡くなるまでの10年間に、ピアノ五重奏曲、有名なヴァイオリンソナタ、交響曲、弦楽四重奏曲など、各ジャンルに一曲ずつ傑作を残した。
サンサーンスの甘美な旋律や親しみやすい和声、技巧が売り物の華やかなパッセージはないが、あふれ出る創意をきびしい批判精神のやすりで研ぎ澄ました均整と情感!。
幸い6月にフランクのファンにはうれしいコンサートがある。曲目は、ブラームスにも劣らない厚い響きを持った交響曲、ピアノコンチェルトともいえる交響的変奏曲*ほか。変奏曲冒頭のピアノによるテーマの、親密でいながら優美な旋律!フランソワ=グザヴィエ・ロトの指揮、レ・シエークルの演奏で、ピアノにはフランクの素晴らしいアルバムを出しているベルトラン・シャマユ。(真)
6月2日(木)、20h30
チケット予約と詳細はこちら 10-42€
*アリシア・デ・ラローチャの名演
Philharmonie de Paris
Adresse : 211 av.Jean-Jaurès , 75019 Parisアクセス : M°Porte de Pantin
URL : ttp://philharmoniedeparis.fr