細川聖香さん(ソムリエール 39歳)
ワインに関するテイスティング能力と知識を競う「ルイナール・ソムリエ・チャレンジ」。シャンパーニュのメゾン、ルイナールが主催し、世界13カ国で開かれる競技会だ。2021年度フランス大会では13人のソムリエが参加。優勝したのは、日本人の細川聖香さんだ。
細川さんは、現在エッフェル塔にある高級レストランJules Verneに勤務するソムリエール(女性ソムリエ)。名古屋のホテルでのソムリエール経験を経て、2012年に渡仏。ワイン学校ICOPを卒業し、ソムリエ国家資格(BP)を取得した。その後は、グラン・ヴェフールや、ロワイヤル・モンソー、プランス・ド・ガールといった高級ホテルのレストランで勤務し、2019年から現在の店に入った。
パリの高級店では観光客の来店が多く、フランス語はもとより英語も必須。また、「知識と経験豊富なグルメなお客様が多いので、ワインと食事のペアリングを表現する方法、丁寧な話し方、(ワインの)最適な提供温度など、気をつけるべきポイントがたくさんあります」(細川さん)。現在の店では、入店時よりソムリエ・スタッフの教育係も任されている。
コンクールへの参加は、数年前からの挑戦。2020年には、「全日本最優秀ソムリエコンクール」にも参加。予選を通過し、手応えを感じた。「ルイナール・ソムリエ・チャレンジ」も2019年に引き続き、今回が二度目の参加だった。「フランス人ばかりの参加者に混じって、フランス語と英語を使ってコンクールで優勝できたのは、自信につながりました。毎日働いているときの、ひとつひとつの動作がトレーニングになっていると感じます。普段の仕事を、将来のコンクールにつなげていきたい」。
最後に、シャンパーニュの選び方について聞いた。「シャンパーニュには、いろいろな甘さのレベルがあるので、食べるものの甘さ、辛さに合わせて選ぶといいでしょう。たとえば生牡蠣には極辛口のBrut Nature、真鯛のクリームソースやラングスティーヌ、蟹(トゥルトー)には辛口のExtra Brut、煮物など甘みのある食事には少し辛口のBrut。ロースなど肉には、ロゼのシャンパーニュがいいですね」。(恵)
Le Jules Verne
Adresse : Av. Gustave Eiffel, 75007 ParisTEL : 01.8377.3434
アクセス : M°Bir-Hakeim/ Trocadéro
URL : http://restaurants-toureiffel.com
(エッフェル塔の2ème étage) ランチメニュー135€、デギュスタシオン190€/230€。12h- 13h30/ 19h-21h 7月14日夜のみ休業。