Cuisses de grenouille au vin blanc
カエルのプロヴァンス風もいいけれど、白ワイン風味もなかなかいける。
カエルの足(24本)に小麦粉をまぶして、多めのバターで数分炒める。みじんにしたニンニク2片、エシャロットを加え、いい匂いがしてきたら、熱くしておいたチキンのブイヨンとリースリングなどの白ワインをそれぞれ100cc入れて、ふたをして弱火で10分ほど火を通す。カエルの足を、熱くしておいた大皿にとり出す。煮汁に液状生クリーム100ccを加えて少々煮詰めたら、カエルの足にかけ、きざんだチャービルやパセリを散らす。輪切りにしたマッシュルームを入れれば、ごちそうだ。このレシピ、鶏の胸肉でもおいしくできる。
Tavel タヴェル
最近になって、女性たちや若者を中心にロゼへの人気が高まっていて、生産量が増えているだけでなく品質もどんどん向上している。中でも、フランソワ1世に愛され、詩人ロンサールにもうたわれたというタヴェルは名酒だ。ローヌ川の右岸、アヴィニョンから遠くないところで、グルナッシュ、サンソー、クレレットなどのブドウから作られているコット・デュ・ローヌのロゼだ。薄いサクロンボ色、上品な味わいの奥にペッパーの風味、さわやかな飲み心地。魚や鶏肉などの料理に、あまり冷やしすぎずにお供させたい。
Grenouille カエル
A・デュマの『Mon dictionnaire de cuisine』に、16世紀からパリの高級レストランでカエルの足の料理が供されていたと出ている。現在、フランスでは商業用のカエルの収穫が禁止されているので、ピカールの包装に「ramassée en Indonésie」と記されているように、ほとんどがインドネシアからの輸入品。インドネシアでは沼地や水田でのカエル漁が盛んで、ジャカルタなどにはカエル足料理専門店(中華系)もある。
最近は、カエルの減少を懸念する声も上がっているし、今回のレシピも、年に数度のごちそうくらいにしておきたい。