ブルターニュ地方のカンペール市がフランスの自治体として初の「LGBTQIA+自由地域」宣言。4月1日、同市議会で満場一致で採択された。法的な効力はなく象徴的なものだが、性的マイノリティーであることを隠さず「自分らしくいられる自由な場所があると知ることで救われる命もある」と、カンペール市議会に同要望を提出したカリム・ガシェム議員は説明する。
これは、反LGBT政策をとるポーランドに対する意思表示でもある。ポーランドでは保守的なドゥダ政権のもと、2年前から80ほどの自治体がLGBTコミュニティーを排除する「LGBTのいない地域」を標榜。フランスのボーヌ欧州担当大臣なども同国訪問の際に、この領域への立ち入りを拒否され話題になった。これに対し欧州連合は3月、欧州が性的マイノリティーの権利を保障された「LGBTの自由地域」であることを宣言し、欧州の理念にそぐわないポーランドの反LGBT都市へは補助金を出さないなどの制裁を科している。