『落穂拾い』『種まく人』で知られる農民画家ミレーの墓は“画家の村”バルビゾンの郊外にあります。農民出身のミレーは畑仕事を聖なる労働と考え、誰も描かなかった農夫を主題とする作品を描き続けました。画壇でなかなか認められず、40代後半まで食うや食わずの極度の貧困生活を送っていましたが、そんなミレーを助けていたのは隣の家に住む画家仲間のテオドール・ルソーでした。2歳年上のルソーは別名でミレーの絵をこっそり買い、ミレーのプライドを傷つけることなしに家計を援助していました。一方、ルソーの死後はミレーがルソー家の面倒をみています。今、この2人の画家の墓は隣り同士に並んでおり、生前の友情を感じることができます。 (カジポン・マルコ・残月)
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