Gâteau au yaourt
リンゴや洋ナシ以外に季節の果物がまだまだとぼしいから、デザートは何にしようかなと迷ってしまうこの頃…。そんなときにはヨーグルトケーキはどうだろう。学校やら林間学校で子どもたちが覚えてきて、作ってくれたことを思い出す。今回は、リンゴや干しブドウも入ります。子どもがいない家庭なら、その干しブドウ、半日くらいラム酒に漬けておくとさらにうまい。このケーキ、小麦粉や砂糖をヨーグルトの器で量ることになっている。
「混ぜ合わせる順番なんかないよ」と子どもたちは主張したものだが、ぼくらはもう少し丁寧に作りたい。まずボウルに卵黄と砂糖をとって、白っぽくなるまで泡立て器で勢いよくかき混ぜていく。次にヨーグルトを加える。ここへふるいにかけた小麦粉とベーキングパウダーを少しずつ混ぜ入れ、溶かしバター大さじ2杯を加えてさらに混ぜ合わせ、最後に固く泡立てた卵白を丁寧に混ぜ入れればふっくらと焼き上がるだろう。これで生地の準備は完了という簡便さだ。
この辺でオーブンの目盛りを180度に合わせて点火しておく。
リンゴはゴールデンがいい。四つ割りにしてから、皮をむいて芯のところをとり、適当に切り分け生地に混ぜ入れる。ラム酒をたっぷり吸ってふくらんだ干しブドウも忘れずに加える。
テフロン加工してあるケーキ型かサヴァラン型に生地を流し込むのだが、やはりバターを薄く塗っておいた方がいい。熱くなっているオーブンの中段に入れて、30分ほどで焼き上がる。焼き上がっているかどうかは、いつものごとくナイフを刺してみて、先が濡れていなかったらオッケー。少し待ってから型から抜く。熱々よりも、冷ました方が味がなじみます。各人の好みの厚さに切り分けてから皿にとり、ホイップクリームで飾ったり、バニラアイスを添えれば立派なデザートになる。ティータイムや翌日の朝ごはんにもいいものだ。(真)
材料は、 ヨーグルト2個(フランスでは1個125cc)、卵3個、小麦粉はヨーグルトの容器3個分、ベーキングパウダー1袋(11グラム)、砂糖はヨーグルトの容器1個半分だがバニラシュガー1袋を混ぜ入れてもいい。バター大さじ2杯、リンゴ2、3個、干しブドウ一つかみ、ラム酒少々
Yaourt
スーパーの乳製品売り場には、数多くのヨーグルトが並んでいるが、全乳lait entier、半脱脂乳lait demi-écrémé、脱脂乳écréméから作られているものに分けられるだろう。全乳製は濃いめの味わい、脱脂乳製はさっぱり酸味が引き立つ。このほかにギリシャ風ヨーグルトyaourt grecというものもある。ヨーグルトが大切な食材になっているギリシャでは、その多くが羊乳から作られている。フランス産のほとんどは牛乳ヨーグルトに生クリーム少々を加えたものだ。ヨーグルトは、カロリーの割にたんぱく質やカルシウム、ビタミンBが豊富、その上乳酸菌のおかげで整腸作用、免疫力強化…といいとこずくめ。毎朝1個、ヨーグルトを食べて健康になろう!
Sauce yaourt
ヨーグルト2個をボウルにとり、シブレットやパセリ、あるいはバジリコなど好みの香草、それにニンニク1片をできるだけ細かくみじん切りにして加える。オリーブ油を大さじ1杯ほど加え、軽く塩、コショウして混ぜ合わせれば、さっぱりしたサラダ用ドレッシングになるだろう。好みでカレー粉やパプリカ少々を振りかけて変化をつけてもいい。ニンジンやキュウリ、セロリなどのスティックをこのソースにディップしてぽりぽりっとかじっていく楽しさ! パーティーのときにもおすすめのドレッシングです。
Tzatziki
ヨーグルトが大好きなギリシャ人の前菜の一つがザジキ。フランスの大きなキュウリなら1本、皮をむいてから粗めにおろして、軽く塩を振りかけておく。ボウルにギリシャ風ヨーグルト2個をとる。オリーブ油大さじ2杯、おろしたニンニク1片、レモンのしぼり汁適量、塩、コショウで味を調えるのだが、塩はなるべく控えめにしたい。ここへ、キュウリをしっかり手でしぼって加える。できるだけ細かくきざんだアネットの葉少々(ミントの葉でもいい)も入れ、丁寧に混ぜ合わせればでき上がり。パン(ピタパン)を添えて味わえば、さわやかな風味が口の中に広がる。インド料理のライタもおろしたキュウリなどをヨーグルトで和えたものだ。