ヴァカンス到来で、海へ山への民族大移動が始まった。この夏は大西洋の風がすがすがしいブルターニュの海はどうだろう。潮位表で潮の満ち引きをチェックすれば潮干狩りや、海にもぐってカニを獲ることもできる。潜るタイミングは干潮時がいい。雄蟹はたいがい海藻の根元の方に潜んでいるためだ。満潮時は海面から5〜8mにいる雌蟹が多い。とはいっても、夏も半ばを過ぎたら雌蟹の産卵期に入るので注意したい。海でカニや魚を捕るのは楽しいけれど、それなりの「掟」があるのだ。たとえば今が旬のムール貝はひとり1日3kgまで、サイズは4cm以上。蜘蛛蟹の場合は12cm以上のものを6杯まで。釣りなら、スズキは42cm以上のもので1尾。パリではやや高めの魚Lieu Jauneは30cm以上など。地元の魚屋ではパリに比べると雲泥の差の値段で魚介類を買えるけれど、自分で捕って食べるおいしさはひときわ!
またウエサンOuessant島はじめグロワGroix島、サンSein島、オエディック島Hoëdicなどの島もおすすめ。この季節なら映画、詩、音楽のフェスティバルや、ブルターニュ独特のフェストノズFest-Noz(ケルト音楽と踊りの夜の祭)も、毎週どこかでやっている。(麻)