中国は西安の名物で、小ぶりなパンに肉料理をはさんだストリートフード、肉夹馍(Roujiamo)。それが食べられるお店が2カ月前にオープンした。
店のメニューにはGamと書かれた肉夹馍は全6種類で、いずれも5€。昼時のセットメニューにGam1つと日替わり野菜炒めまたはピータン粥で9€というのがある。香港の粥とスイーツの専門店 「糖朝」の日本での人気が示すように、中華風のお粥は薄味なのにしっかりしているという一見矛盾した言うも言われぬ美味しさだ。豚肉とピータンで滋養たっぷりのお粥は、そのほのかな濃厚さが絶品で、毎朝食べたいくらい。単品で注文できないのが残念だ。お粥を食べ終える頃にGamが運ばれてくる。サイズはハンバーガーよりひと回り大きいくらい。悩みに悩んで選んだ具は、梅の葉で似た豚角煮。豚角煮は店によっては甘すぎたりすることがあるが、ここは砂糖が控えめでしょうゆ味が引き立っている上に脂っこすぎず、最後まで美味しく食べられる。パンはパイ生地にも似ていて、サクサクした食感が特徴的だ。
麺料理はスタンダードの汁あり、味噌ベースの汁なし、胡麻ベースの汁なし、酸辣湯(サンラータン)の4種類で、それぞれ具は豚、鶏、牛、野菜から選ぶことができる(各9.5€)。辛さのレベルは3段階で調整可能。スタンダードの汁ありを牛肉と中の辛さにしてもらった。麺の太さや弾力が絶妙で、ひき肉とピーナッツ、そして炒った唐辛子のペーストで、コクはあるけれどもさらりとしたスープとの相性も抜群だ。酸辣湯だけは、麺が小麦粉の中太麺ではなく、米粉の細麺となる。どの麺料理も、単品だと4€の梅ジュース(33cl)とのセットが12€なのは嬉しい。甘さもあるけれど、梅の酸味が抑えてくれるので、難なく食事のお供にもなる。
副菜も色々あるし、トマトの卵炒めのGamや酸辣湯の麺も気になる。これはもう、通うしかない。(み)
Chef Dong - Lao Dong Jia
Adresse : 10 rue des Gravilliers, 75003 ParisTEL : 01.4336.0320
アクセス : M° Arts et Métiers
12h-21h 火休