Crêperie Laer-Mor
ブレストに滞在中、地元の友人が「ル・コンケという港町に、最高に美味しいガレット(そば粉のクレープ)を食べに行こう」と誘ってくれた。ル・コンケはブルターニュの西の果て。大西洋に注ぐ河口 (la Ria) 両岸に広がる町で、イロワーズ海洋自然公園に属し、カニやアンコウ漁が盛んだという。
ブレスト駅前のバスターミナルから直通の長距離バスに乗って1時間弱。観光案内所もあるル・コンケの役場前(Mairie)で下車、ランチ前の散歩をする。河口にはレジャー用の小型船が点在して牧歌的だ。澄んだ水流をまたぐ遊歩橋を渡って少し歩くと、眼下には贅沢なほどに静かで壮大な砂浜!ボディースーツの人々がサーフボードを抱えて挑む大海を眺めているとお腹が空いてくる。ル・コンケの町へUターンする。
16世紀の石造りの壁と青い扉、そしてテラスに立つ海賊の像が目印のクレープリー「Laer-Mor」。迷わず友人絶賛のアンドゥイユ(豚の腸詰めソーセージ)のガレット(9.5€)を注文する(冒頭の写真)。
ここのアンドゥイユは切り口が渦巻になっているタイプで、一層一層がプリプリに焼け膨らんで臓物とは思えない肉肉しさ。口に運ぶとふわっと香ばしい豚の風味が沸き立ち、歯を立てるとガレットに挟んだ肉身がぷるんと砕ける。添えのサラダ(2.1€)でさらに旨さが引き立って、まさしく「最高にうまい」!
もう一つの名物、海藻で燻したというモレーヌのソーセージも気になったが、満腹で手が出なかった。以来「次回はどちらを食べよう」と悩み続けている。
帰りは漁船が停泊する港(Embarcadère)からバスに乗った。ここからはモレーヌ諸島や、フランス最西端のウエサン島へ向かう船も出ている。友人は、まだまだ荒々しい自然が残るその島で2〜3週間の余暇を過ごすのが常だという。次回のル・コンケ旅行の構想が膨らむ。(七)
(補足 : この日、この記事を書いた(七)の隣に座っていた(六)は、アンドゥイユも、モレーヌのソーセージも両方いただきました。両方とも忘れられない味で、写真を見るたびに食べたくなってしまい困っています。個人的におすすめする頼み方は(七)のような「ガレット+フリットとサラダ」ではなく、具のみのガレットを頼み、グリーンサラダは別途に注文することです。)
9月1日号は「ブレスト特集」。ブレストの町散策の記事も合わせてご覧ください。
https://ovninavi.com/940spe_brest/
Crêperie Laer-Mor
Adresse : 3 rue Poncelin, 29217 Le Conquet , FranceTEL : 02.9828.7889
URL : https://www.facebook.com/people/Cr%C3%AAperie-Laer-Mor/100057733176827/?_rdr
長距離バス(car)はブレストからル・コンケまで片道2.5€(市内トラムチケットと共通)1時間に1本程度運行。季節や曜日により異なるので要確認。