アルケスナン王立製塩所。Saline Royale d’Arc-et-Senans
〈塩の国〉フランシュ=コンテ
Lons-le-Saunierの”Saunier”は製塩所で働く人、Salins-les-Bainsの”Salin”は塩田。古くから製塩が盛んだったフランシュ=コンテ地方では 「塩」に関係する地名が多い。
太古の昔、フランス東部を覆っていた海が、2億1500万年前ころに引き、潟に残された海水の水分が蒸発すると岩塩鉱脈が形成された。そのような鉱脈3つのうち (下の地図)サラン=レ=バンSalins-les-Bainsでは製塩が8世紀頃に始められた。18世紀、アルケスナンにも製塩所が造られたが、こちらは地下に塩がないので、サラン=レ=バンから21kmのパイプライン(saumoduc)を地中に配し塩水を引いた。製塩所内には当時使われていたモミの木製の塩水菅が展示されている。
アルケスナンに鉄道が敷かれたのは1857年だが、皮肉にも交通の便がよくなったことで海水から作られる良質で生産コストの低い塩が鉄道で流通するようになっていた。アルケスナンの高価な塩は太刀打ちできず、製塩所は1895年に閉鎖された。
Saline Royale d'Arc-et-Senans
Adresse : Grande rue, 25610 Arc et Senans , FranceTEL : 03.8154.4500
アクセス : sncf Arc-et-Senans から徒歩3分
URL : http://www.salineroyale.com
季節によって開館時間が違うので要確認