クーデルカが30年間撮り続けた「廃墟」集大成。

 Temple d’Apollon, Delphes, Grèce, 1991 © Josef Koudelka /Magnum Photos
Temple d’Apollon, Delphes, Grèce, 1991 © Josef Koudelka /Magnum Photos

Josef Koudelka ー Ruines

 仕切りを使わず、パノラマ写真を視線と同じ高さに吊り下げる方法で、迫力のある展覧会になった。1938年にチェコで生まれたクーデルカは少年時代に写真の手ほどきを受け、技師と写真家の二足のわらじを履いていたが、1968年にソ連の軍事介入を撮影したことで亡命し、無国籍者になった。10年の英国生活を経てフランスに着き、フランス国籍を取得した。

本展は、30年にわたって地中海沿岸に残る古代ギリシャとローマ帝国の廃墟200ヵ所を訪れ、白黒で撮ったシリーズの集大成である。自分が訪れたことがある有名な遺跡は、クーデルカの写真で見ると、惹かれるが、その場所と断定することができない。場所がわかるやり方で撮っていないので、説明を読んで気づくのだ。

一つの彫刻、柱など気になるものを中心にした撮り方が会場のビデオでわかる。写真の色は湿ったような白黒。大画面に包まれてその場所にいるような気持ちになるが、廃墟となる前の時代に戻ることができない切なさがこみ上げてくる。(羽)


Bibliothèque Nationale de France François Mitterrand

Adresse : Quai François Mauriac, 75013 Paris
URL : https://www.bnf.fr/fr/francois-mitterrand
火-土10h–19h、日13h-19h。9/7€。 12/16まで。

 

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