日本で羊肉料理というとジンギスカン鍋。専門店に出かけると、羊肉の臭さを消すためにと、さまざまに趣向を凝らしたタレに漬けたあとに焼き上げて味わうことになる。これでは、フランス産子羊の繊細な風味がかわいそう。できるだけシンプルにグリルすることにしよう。最近は肉屋で柔らかなもも肉を輪切りにして売ってくれるので、4人分で400グラム買って、大きくそぎ切りにする。少しくらい厚くてもかまいません。
ぼくは、焼き上がった肉に塩、コショウし、モミジおろしをまぶして食べるのが好きなのだが、今回は、あっさりとしたタレも用意した。しょう油、酒、ライムのしぼり汁(あるいは酢)、おろしたニンニク少々、砂糖少々を混ぜ合わせて好みの味にしたら、ゴマ油、唐辛子少々を混ぜ入れ、大根おろしを加える。
グリルを熱くし、もも肉を次から次へと焼いてタレに付けて味わう。焼きすぎは禁物です! 脇にピーマンやシイタケ、輪切りにした玉ネギやクルジェットなどを置いて焼き上げ、栄養のバランスをとることにしよう。薬味は小口切りにした細ネギ、から煎りしてからすり鉢で軽くすった白ゴマ、ライム。それに一味唐辛子など。(真)