具だくさん、アイルランド風魚のスープを再現してみた。

Fish soup

アイルランド西海岸のゴールウェイに1週間ほど滞在したときに、何度か味わった魚のスープが忘れられない。トマト風味になっていて、白身のおろし身のほかに、くん製ハドック、ムール貝などがたっぷり入っている。オリーブ油やニンニクの香りがきいた南仏風魚のスープのようなコクはないが、それに負けないおいしさ。一度作ってみてください。

白身魚のおろし身は、魚屋に並ぶ真ダラcabillaudや、やはりタラ科のmerlanのものがいいだろう。ただmerlanは身がくずれやすいので調理時間を短くすること。小骨をのぞいてから、スプーンで食べやすい大きさに切る。ハドックは皮をのぞいてから、同様に切り分ける。ムール貝は殻と殻をこすりながら蛇口の流し水でよく洗う。

ココット鍋にバターをとって弱火にかけ、みじんに切っておいた玉ネギと押しつぶしたニンニクを炒め、玉ネギが柔らかくなったら、小さく切り分けておいた赤ピーマンを加える。軽く塩、コショウし、砂糖、タバスコソース数滴を加えたら、小麦粉を振りかける。少々炒めたら、魚のあらで作ったブイヨン(右欄参照)を少しずつ、木のへらで混ぜ合わせながら加えていく。トマトピューレも混ぜ入れ、中火にする。沸騰してきたらまた弱火に戻す。赤ピーマンが柔らかくなったところで、牛乳を加えるのだが、全乳の方がコクが出る。

再沸騰したら、魚のおろし身、ハドック、薄く切ったマッシュルームを入れる。3分ほどぐつぐつさせ、今度はムール貝を加え、もう3、4分火を通す。スープが煮詰まりすぎているようなら魚のブイヨンを足すことにしよう。魚のおろし身が柔らかくなっていても身がバラバラにならない、というのが火から下ろす頃合いだ。殻が開かなかったムール貝はとり出す。ここで塩味を調えればでき上がり。みじんに切ったパセリを散らし、レモン、輪切りにしてから軽くトーストしたバゲットパンを添える。(真)

白身魚のおろし身300g、ハドック150g、ムール貝500g、玉ネギ1個、大きな赤ピーマン半個、ニンニク1片、マッシュルーム150g、パセリ適量、トマトピューレ400g、魚のブイヨン600cc、牛乳300cc、バター、砂糖少々、タバスコソース、小麦粉大さじ1杯、塩、コショウ
*アントレなら6人分、メインなら4人分。

Bouillon de poisson

ヒラメturbotやマコガレイlimande、メヌキrascasseのような白身魚を買っておろし身にしてもらったら、「Gardez-moi la parure svp !」と言って、あら(頭や中骨)を忘れずに持ち帰り、魚のブイヨンを作りたい。なじみの魚屋なら、これもどうぞ、ともう1尾分のあらもつけてくれるだろう。サバやタイなど脂っぽい魚のあらを使うと、どうしても個性の強すぎるブイヨンになるので、使い方に注意したい。

キッチンバサミや出刃を使って、中骨はいくつかに切り分け、頭は半分に開くといいだろう。血などの汚れをきれいに洗い流したら、寸胴鍋などの大鍋にとり、あらがかぶるように水を張り、強火にかける。沸騰すると、次から次へとアクが浮き上がってくるから、とりのぞく。いくつかに切り分けた玉ネギとニンジン、ローリエの葉1枚、白ワインを1カップほど加える。どんな料理に活用するかわからないときは、なるべくシンプルな風味にしたいので、あとは軽く塩をするだけでいい。再沸騰してきたら弱火にし、ふたをして40分から50分ほど火を通す。これを丁寧に濾せば極上のブイヨンのでき上がり。冷めてからタッパーウェアにでも入れて、翌日や翌々日使うなら冷蔵庫に、長期間保存したいなら冷凍庫へ。

Ecumoire

アクをとるときにはécumoireと呼ばれる網じゃくしを使うのがふつうだが、肉から出る濃いアクには向いていても、魚から出る薄いアクには、穴からアクが逃げていってうまくいかないことが多い。そんなときにはスプーンが活躍する。問題は、スプーンの皿状のところと柄の角度が浅いから柄が鍋の縁に引っかかってしまうことだ。そこでできるだけ安物で薄めのテーブルスプーンを、イラストのように曲げて角度を調整すれば、浮き上がるアクを手早くすくっていくことができる。小回りがきくので、小鍋を使っているときでも問題なし。


 

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