社会、経済、政治のシステムに反旗を翻す世界中の市民運動をインスタレーション、ビデオアート、映画、写真で見せる「展覧会+パフォーマンス+映画+参加型図書館」のイベントがポンピドゥ・センターで始まった。3月末からパリのレピュブリック広場で続いている、市民の自主集会 “Nuit debout” と連動したかのような企画だが、まったくの偶然だと主催者側はいう。
展覧会場は入口右の、中2階。2011年5月15日にマドリードで始まった15-M運動のスローガン「我々は怖くない」を混成合唱団がアカペラで歌うマルコ・ゴドイのビデオ ”Claiming the Echo”、民主主義について考えさせる政治演説を集めたミケル・ガルシアのビデオ “ Democracy” などがある。
地下には、2011年9月にニューヨークで始まった「ウォール街を占拠せよ」 運動の 「人々の図書館」からヒントを得た 「反抗」をテーマにした参加型図書館ができた。本棚で見つけた本について、そこで出会った人と話し合うもよし、家から持ってきた同じテーマの本と交換に1冊持ち帰るもよし。活動家との討論もある。労働法改正案反対デモ、Nuit debout、ウィキリークスなどについてのビデオが常時上映されている。市民運動を世界的な規模で捉えられる絶好の機会だ。(羽)
5月8日まで、火休。
ポンピドゥ ・ センター 。映画以外無料。