空間の秘密に触れる美しい組み立て玩具。

建築遺産博物館ファビアン・ヴィエンヌ展

直感的にオブジェ作りに挑戦できる。

直感的にオブジェ作りに挑戦できる。

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色合わせのようなパズル

以前「ぼくには数字が風景に見える」という本が全米ベストセラーとなり、日本でも話題となった。サヴァン症候群だという著者のダニエル・タメットは、数学の分野で驚異的な能力を持つという。
フランス人建築家ファビアン・ヴィエンヌもまた、世界を眺める風景が凡人とは異なることだろう。1925年生まれの90歳。建築家やデザイナー、都市計画専門家として第一線で活躍してきたが、ここ20年は組み立て玩具を多く手がけている。
現在、トロカデロの建築遺産博物館では、ヴィエンヌ氏の組み立て玩具に焦点を当てたエキスポ・アトリエ「点、線、面、ボリューム」が開催中だ。「建築は建物の問題だけではなく、空間の構造の問題」と語るヴィエンヌ氏。建築家が認識する幾何学の世界を、遊びながら体感できる機会を用意する。
参加者は紙やプラスチックを使った立体オブジェ作りに挑戦する。本質だけを抽出したようなオブジェたちは、まず見た目が抜群に美しい。「これは一体どうなってるの?」と好奇心を誘われる、奇妙な形も多い。説明書きが添えてはあるが、かなり直感的に挑戦できる。レゴが好きな子供ならば大喜びで取り組むだろうし、算数やパズルが苦手な子でも、変わり種オブジェに興味をそそられることだろう。オブジェと戯れているうちに、空間の秘密に触れている気さえしてくる。そして何より、氏の幾何学への深い愛情が伝わってくるのがいい。
アトリエには氏の建築物資料も展示されている。ル・コルビュジエの協力者だったジャン・ボシューを筆頭に、ジャン・プルヴェ、シャルロット・ペリアンといったモダン建築・デザインの先駆者たちとの出会いが、彼の仕事に有機的に作用したようだ。春から始まった本企画、好評につき大幅に期間延長された。(瑞)

 

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折り紙のようなオブジェも

Cité de l’architecture et du patrimoine
«Fabien Vienne – Point. Ligne. Surface. Volume.»
(2016年1月25日迄)

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www.citechaillot.fr/fr/expositions/expositions_ateliers/25848-fabien_vienne.html


Cité de l'architecture et du patrimoine

Adresse : 1 place du Trocadéro et du 11 Novembre 16e , Paris
11h-19h(木曜は21h迄)火曜休み 8€/6€