アラン・カルパンティエ教授は1月19日、自ら開発した人工心臓を昨年8月にナントで移植した68歳の男性が、1月初めに退院したと発表した。経過は良好で男性は普通の生活を送っているという。この人工心臓は仏カルマ社が開発したもので、2013年末に移植された最初の患者(76)は術後の経過が悪く74日目に死亡。その後改良された人工心臓がこの68歳の2人目の患者に移植された。この患者は退院後、心臓の働きを調整する重さ3kgの機器を常時持ち歩き、5~6時間ごとに充電する必要がある。今後この人工心臓は4人の患者に移植され、好結果なら臨床試験の第2段階に移る。欧米には心臓移植を必要とする患者が2千万人おり、将来実用化が決まれば市場は大きい。