友人のドミニックはヌイイにアパルトマン、南フランスに一軒家を持つ有閑マダム。いつも「忙しい忙しい」とぼやきながらパリと南仏の間を往復しているが、何よりの楽しみはパリでのお買い物。毎回パリでなければ手に入らないセレクトショップのいち押し商品や、蚤の市のアンティークなどをゲットし、半ば趣味でやっているビジネスを介して販売している。
そこで不思議に思ったのが、どうやって南フランスまで持って帰っているのだろう? 小物ならば郵便局からの送付が一般的だが、大物となるとそうもいかない。運送会社は日本ほど発達していないので一般的ではなく、たまたま私の周りの人間が不運なだけだったのかもしれないが、トラブルをよく聞く。しかし先日会った際に答えが分かった。
「見て、こんなに買い込んだの」と言う彼女の愛車を見ると確かに戦利品でぎっしり。そこですかさず疑問をぶつけてみた。「今回もTGVで移動するんだよね? これどうやって南仏まで持って行くの?」すると「車ごと電車で送るのよ! 知らないの? 便利よ、さすがに私の歳になるとパリ=南仏間の900キロを運転するのはムリだから」という答えが返ってきた。なるほど~!!
SNCFではService Auto/Trainと呼ばれるサービスを提供していて、希望の駅から駅まで車をお届けしてくれるのだ。申し込みは簡単。インターネットサイトで希望の日時、発着駅、車種を入力するのみ、重量制限はないのだ(この抜け具合がフランスらしい笑)。気になる料金はサイトでは「119ユーロ~」と謳っているが距離・日付けによって異なる。ということで、「荷物が多いから車で移動せざるを得ない、しかし運転したくない」という方には朗報。ぜひお試しあれ!(和)
autotrain.voyages-sncf.com/