22の地域圏が13に。

 22の地域圏をドイツ(16州)やスペイン(17自治州)並みの数にし、財政緊縮と経済促進をねらう地域圏改革案が、11月20日、国民議会の第2読会で13地域圏(各圏の平均人口450万人)にすることで成立した。実施は2016年から。地方自治体の過疎化が進み、県議会の廃止案も出始めているなか、小自治体の合併化も避けられず、県の改革計画は2020年代までに実現されるよう。
 地域圏改革案は、1950年に敷かれた行政区分法を基に、2009年、元バラデュール政権が22の地域圏を15にする案を発表した。以来、各地域圏がそれぞれの特色と歴史を主張し合い、隣の地域圏と一緒にされては困るという意見や、合併後どちらの圏府が拡大地域圏の圏都になるのかという論争が、地方議員の間でも続出。
 例えばドイツに隣接する〈アルザス+シャンパーニュ+ロレーヌ〉。アルザスは普仏戦争後、そして第2次大戦中にドイツに占領され、大部分がドイツ語方言アルザス語を使いプロテスタントが多い。欧州連合の心臓部、EU議会のあるストラスブールが圏府。18世紀半ばまで公国だったロレーヌ地方も普仏戦争で一部がドイツに占領された。昔からの石炭・鉄鉱・繊維業はほとんど廃業状態。圏府はメスだが、拡大地域圏の圏都は当然ストラスブールに。
 北部のノール・パ・ド・カレとピカルディの合併に強く反対したのはリールのオブリー社会党市長。「貧困地域圏同士の合併は非常識 ! 」と、失業率も高く国民戦線党FNに占められると危惧する。農業従事者が50%を占め、ケルト色の濃い文化を主張するブルターニュとペイ・ド・ラ・ロワールの合併案もあったが、後者の圏府ナントの元市長だったエロー前首相は、ブルターニュとの合併に強く反対し、面積が狭くても独立独歩でいく。面積が一番広大なのは、ボルドーを圏府とするアキテーヌとリムザンとポワトゥ・シャラント3地域圏の合併だろう。アキテーヌは特にボルドーの航空機産業を始め、先進産業地域として期待されている。これからの地方議員らの争点は、従来の地域圏府同士(〈ミディ・ピレネー+ラングドック・ルシヨン〉のトゥールーズ対モンペリエ、ノルマンディのルーアン対カーン、〈ブルゴーニュ+フランシュコンテ〉のディジョン対ブザンソン…)のどちらが拡大地域圏の圏都になるかだろう。
 国内もグローバル化が進むなか、地方分権化をさらに推進させ、県が受け持ってきた道路・交通網、通学バス・給食・中等教育などの管轄も地域圏に移される。地域圏行政が合理化されるわけだが、フランス独特の官僚主義がそれで改善されるのだろうか。(君)
画像:ブルターニュ、ペイ・ド・ラ・ロワール、サントル、イル・ド・フランス、プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール、コルスの各地域圏は拡大せず従来どおり。

 

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