今秋のヨーロッパ写真館は気合が入っている。数人の写真家の充実した展覧会を開催中。終了時期がそれぞれ違うのでご注意を。
●René Burri – Mouvement
スイス人写真家ルネ・ビュリ(1933-)は、1955年に写真家集団「マグナム」に合流し、アメリカ、中東、ヨーロッパなどでルポルタージュ写真を撮った。葉巻をくわえたチェ・ゲバラの有名な写真は彼の作品だ。副題が示すように、リオのカーニバルのダンサー、ソウルの地下鉄内の人の動きなど、「動き」がテーマ。
10/12迄 月火休。
●Pascal Maitre – Afrique (S)
ソマリア、エチオピア、ルワンダなど、フォトジャーナリストのパスカル・メートル(1955-)が撮ったアフリカ。混沌とした市場、兵士、ナイトクラブ、戦禍を逃れる人々などが、強烈な色彩で写し出される。ぎりぎりまで耕された火口風景が美しい。
11/2迄。
●Tim Parchikov – Suspense
モスクワで映画を学んだティム・パーシコフ(1983-) は気鋭の写真家・映像作家だ。ヒッチコックやデヴィッド・リンチの映画の場面のような不気味さを、何気ない風景の中に見出している。11/30迄。
●田原桂一〈回顧展〉
「光の彫刻家」といわれる田原桂一(1951-)。70 年代のシリーズ『都市』、『窓』、肖像写真『顔貌』、『エクラ』、90 年代の水と光の『InBetween』他。田原桂一作映画『Cendres』(32 分)を毎日16h 上映(10/31 迄)。11月2 日迄(月火休)。8€/4.5€。
Maison Européenne de la Photographie :
5/7 rue de Fourcy 4e
© Pascal Maitre Agence COSMOS
© Tim Parchikov Maison Européenne de la Photographie